町会長なんかをしていると、
平和な村だけどいろんなことがある。
人が集まるとまあそれぞれの主張や
権利が軽く争ったりする。
そんな簡単なもめごとの仲裁を
頼みに来たりすることもたまにある。
自分の問題なんやけどそれぞれが
権利を主張するともめごとに
なることが多いので、
町会長の裁量でそれぞれしゃあないな
で納得して解決したりするわけだ。
まあそういうことも、
一つの役割なんだろう。
また村の人や業者さんの訪問もよくあるし、
郵便物も多いし、町で人と会ったときに
色々話しかけられることも多い。
まあ、これもまたはいはいと
受け流すのも一つの仕事だ。
でもそんな毎日の中でとても
面白い話を聞かされたりもする。
今日はそんな話を一つ紹介しよう。
一人、とても話し好きの
高齢おばちゃんがいてはる。
先日ジムに行って帰って来た時に、
ちょうど駐車している横で、
doironが車を降りてくるのを
じっと待って張るのだ。
ああ、これでもう短くても
30分は相手をしないといけないなあ、
このままもう一度出ていこうかな
なんてこともふと考えたが、
まあそんなわけにもいかない。
荷物を抱えて車を降りていくと、
話がもうそこから始まった。
ある神様のお札の話なんかもあり、
事務連絡的な部分もあるので、
はいはいありがとうとか言いながら
ニコニコ聞いている。
そして「あんたとこはみんな元気か」
というので
「まあ二人やから、のんびり気楽に
暮らしているよ」とか
返事しながら「そちらはどうや」とか
言って返すと、もう待ってましたとばかりに
家族の話を始めはります。
そんな中でも面白かったのが、
コロナ関連の話だった。
「ワクチンてどんなに体重あっても
打つ量は同じかなあ」とかきいてくる。
「同じやと思うけど、なんで」
と聞くと
「いやあ親戚の男の子が
100キロ以上あるんやけど、
どうなんかなあ」と思ったんだそうだ。
「まあこんどワクチンするときに
医者に聞いてみ」なんていう会話を交わす。
それからねえ
「孫がねえ、中学生やねんけど、
今は学校が休みでねえ」
とそんな話も始まる。
コロナで学級閉鎖から始まって、
学年閉鎖、そして学校閉鎖までの
経過を話した後、
「最近サポートで家でパソコン見ながら
授業をやっているみたいや」という
「そらサポートじゃなくてリモートやろ」
「なんかそんなんでなあ。
朝早くから制服に着替えて
応接で授業を受けてるねん。
先日なんかは時間がなくて、
パジャマの上に制服着てて
大笑いしたわあ」などと
おなか抱えて喋ってはる。
そして「後ろで見てて、大笑いした声が
パソコンに入っているみたいで
息子に怒られて、そのへやから
追い出されたねん」という。
まあそりゃそうやろなあ。
それでもやっぱり見たくて
後ろのドアを少し開けて覗いてみてたら、
その姿もパソコンに入り、
みんなに大笑いされたといって
めちゃ怒られてるねんという。
いやあ、これはもう孫守りの
傑作話である。
まあ高齢者にとっては、
それで授業になっているねん
ということがとても面白くてなあ
と楽しそうにしゃべってはりました。
車で帰ってきたのに、
中に入ってこないなっと思ったミセスが
どうしたのかなと出ようとすると、
そんな話声が聞こえたので
出てくるのを回避したようだ。
まあ正解ですね。
ファーストレディもいろいろと
大変なんですよ。
それにしても久しぶりに話した
おばちゃんの話は今日はとても面白くて、
よかったです。
そのあとご飯を食べながら
そんなこと言ってたでと
話をしながら、大笑いしたのを
思い出します。
おかげで、その日は缶ビールを
二本飲んでしまいましたわい。