40歳からの早期リタイヤ計画

一生独身+賃貸暮らし、手取りの半分を貯め続けて早十数年。IDは怒髪天(JAPANESE R&E)から。

「ポストコロナのSF」(ハヤカワ文庫)を読んだ

2021-05-28 22:59:57 | 90コロナ後

「ポストコロナのSF」(ハヤカワ文庫)を読んだ。約20本の短編集なので個別の感想とかは書かないけど全体的に思ったこと。

===
まったくの別世界ではなくて、ほんの2~3年前とは異なるコロナ後が気になって買った。だから、次の段落で散々「思ったほどSFぽくない」と書いているのは、自分の興味に沿う話が多かったという意味。

===
SFと銘打っているが、現実の世の中がここまでデータとか情報化とかされていると、あまり異世界観を感じられない。SFというか近未来小説だと思う。医学や疫学にしろ、情報やコンピュータにしろ、現在のリアルな世界を踏襲している話がとにかく多い。

自分が最も読んだSFってきっと「ドラえもん」なのだけど(あればSUKOSHI FUSIGIなんだそうだ)、自分が子供だったせいもあるかも知れないけど、あの時は少なくともドラえもんの世界が来るとは信じていなかった気がする。
だが今回のこの本は、いずれこんな時代が来るかも知れないと思う話がいくつもあった。なんというか、全く別世界の話がほぼ皆無で、現実世界の延長みたいな話ばかりだった。
ここ数年ラノベやアニメでは異世界ものがすっかり定着しているけど、異世界ものは剣や魔法や魔物が出てきて、SFよりもSF感が強いかも知れない。

===
あと。これはもし関係者の人が読んでいたら、
冒頭2ページで会長のコメントが書かれている。この方は四半世紀ほど前からのアイドル声優の走りで、マリみてにも出ていたし、父親の本も何冊も読んだ。だから個人的には大好きなのだけど、冒頭で色々書く必要はないと思う。読む前に変に先入観を与えるのはやめて欲しかった。

と思っていたら、約20本の短編それぞれに、冒頭1ページにコメントが書いてあって、正直腹が立った。なぜ小説を読む前に先入観を与えるのか。こういうのは巻末にまとめて記すべきではないのか。しかもこのコメントは誰が書いたのか、署名さえない。なんで誰とも分からない人間にネタバレされないといけないのか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿