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かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞 118

2021-03-20 14:10:51 | 短歌の鑑賞
   清見糺鑑賞18             鎌倉なぎさの会  


118 窓際のアクアリウムに朝の光さしあなきらきらの金魚のうんこ
「かりん」98年2月号

 幸福感か倦怠感かで意見が分かれた。さまざまに解釈できるということは歌の大きさの故かもしれず、疵ではないだろう。清見氏は常々、その歌がいちばんよくなる解釈をしてあげるべきだ、と言っていた。さらには、作者が異を唱えても、より歌が活きる方の解釈をとるべきだとも言っていた。もっとも、どの解釈がよりよいものかの判断も難しい。
 同月発表の117番歌(美しい地球も明るい核家族もCMに見ゆ いきどおろしも)と並んでいるので、私は倦怠感ととりたい。この歌、もし手放しの幸福感なら「あな」という感動詞は入らないのではないか。私の意見の反論として、「あ」の音、「き」の音の言葉遊びだという意見があったのを付け加えておく。(鹿取)

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