みなとみらい21は、こんなところ
今はふんだんにある(笑)
最近ではこんなロープウエイができている
みなとみらいの夜景
2023年版渡辺松男研究⑪(2014年1月)
【精神現象学】『寒気氾濫』(1997年)40頁~
参加者:崎尾廣子、鈴木良明、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:鈴木良明 司会と記録:鹿取 未放
84 革靴でバスを降りれば水っぽき低地なり「みなとみらい21」地区
(レポート)
「革靴でバスを降り」たというところから、公務で「みなとみらい21」地区の視察に訪れたのだろう。「みなとみらい21」地区は、横浜港臨海部に国際性をテーマとする業務、文化、商業、コンベンションなどの多彩な機能を集積させ、就業人口一九万人、居住人口一万人を目指した新都心創出プロジェクトの対象地区である。二十一世紀に向けた事業でありながら、山間部に生まれ育った作者の目からみれば、水っぽい低地に繰り広げられた危うい事業と映ったのではないだろうか。(鈴木)
(当日発言)
★私達は地元だから、みなとみらいが開発されかけた時、なんだかじめじめした所だなあと思っていたけど、
「水っぽき低地」って外から来てぱっと特徴を掴んでいますよね。革靴だから仕事で来たんだと私も思い
ました。(鹿取)
★昔はドックだった所ですよね。吉川英治なんかはそこで働いていたんだから。(崎尾)
(後日意見)
「みなとみらい21」って、名前からして二十一世紀の横浜港のビジョンである。レポーターは、それを危ういと作者がみていると捉えられた。「水っぽき低地」にその危うさが出ている。私はクルーザーで東京湾を巡ったことがあるが、海から見ると陸ってほんとうに薄っぺらで、陸地が蜃気楼のような虚の世界に思えた。人間の生活って、あんな薄っぺらい土塊の上に乗っかってるだけなのだと思うと恐かった。(鹿取)
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