かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 240 中国⑩

2023-05-15 17:50:58 | 短歌の鑑賞
2023年度版馬場あき子の旅の歌31(2010年8月実施)
      【砂の大地】『飛天の道』(2000年刊)185頁~
       参加者:H・A、T・S、藤本満須子、T・H、鹿取未放
       司会とまとめ:鹿取 未放


240 低く飛ぶ飛天は靴を穿きてをりまだ仙ならぬ男ぞあはれ 

     (まとめ)
 靴を穿いた飛天も多く描かれているようだ。靴を穿いているのは、まだ地上に縛られているいることの象徴だろう。また飛天は女性とは限らない。仙人になるには若く生まの肉体と欲望をもっていて、俗界を離れきっていない男の飛天を特別な思い入れをもって眺めている。同情よりももっとその男に寄り添っているこころの在りようが面白い。(鹿取)


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