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かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

56馬場あき子の外国詠 46 アフリカ④

2025-07-07 14:32:28 | 短歌の鑑賞

 2025年度版 馬場あき子の外国詠④(2008年2月実施)
     【阿弗利加 2 金いろのばつた】
     『青い夜のことば』(1999年刊)P165~
      参加者:K・I、N・I、崎尾廣子、T・S、Y・S、
        高村典子、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:N・I    司会とまとめ:鹿取 未放

 

46 働きもののアフリカ男みてあればやさ男ほど多く働く


             (まとめ)
 アフリカでは男が働きものらしい。しかもやさ男がよく働くという。作者らしい視点である。しかし、「やさ男」を広辞苑で引くと①風流を解する男。みやび男。やさお。②柔弱な男。③風姿の優美な男。やさがたの男。と出ている。この歌では③の「風姿の優美な男」が当てはまるだろうか。筋骨たくましいイメージのアフリカ男性にも「風姿の優美な男」はいて、しかもそういう男の方が多く働くという。ふっと力の抜けた歌である。人種のこと、宗教のこと、貧富の差など重い問題を詠んできた後で、一連を軽やかに収める歌をもってきてバランスをとっている。(鹿取)

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