CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

リハビリ医学会は『学会員のための学術団体』

2006-05-31 23:48:53 | リハビリ
ネット署名が2200を超え、一人で数百人もの署名を集めて汗を流している患者さんや御家族がいらっしゃる中、日本リハビリ医学会の評議員会は、淡々と(この問題に対する)危機感もなく、進みました。

『巷では算定日数上限問題が話題になっているようだが・・・』という程度の認識。もっと厚労省にアンテナを張っておけば良かった、のような愚痴が主体で、困っている患者さんがいる、という視点は感じられませんでした。

事実のみ申し上げます。

 『学会としても署名活動を後押ししよう』という意思表示はなかった。
 『公式に厚労省に抗議声明を出す』という表明もなかった。

土壇場の良心は表明されませんでした。評議員であることは学会の運営に関与していることになりますので、これ以上評議員を継続しないことにしました。今後、理事会の自浄能力が発揮されるかどうか一会員として見極めたいと思います。

理事長からは、『リハビリ医学会は学会員のための学術団体』という認識が示され、『リハビリ医学会は国民・患者のための専門家集団』であるという私の認識が間違っていたようです。これで良いのかと暗澹たる気分です。

私自身への問い合わせも多いのですが、私は学会としての見解を申し上げる立場ではありませんので、連絡先を付記致します。

(社) 日本リハビリテーション医学会
〒173-0037 東京都板橋区小茂根1丁目1番7号
Tel: 03-5966-2031 Fax: 03-5966-2033

速報! 署名者数が1万人を超えました

2006-05-29 19:14:03 | リハビリ
5月29日までに事務局に到着した署名を集計しましたところ、

 一般署名者 14,394人 

 ネット署名  1,686人

 総署名者数 16,080人です。

署名して下さった皆様、署名集めに奔走して下さっている皆様に感謝致します。(ケンタウロスというライダー軍団が、能楽堂などでも配布して下さっている、という多田先生からのお便りも来ています。増上寺の薪能でも5000枚の署名用紙が配られたそうです。)

リハビリ打ち切り問題が、政治問題ではなく、人道問題であり、生存権にかかわる問題であることを、多くの国民が理解してきたことを示す数字です。10万人をめざして頑張りましょう。

厚生労働省医療課長の開き直り発言について

2006-05-29 00:36:43 | リハビリ
コメントで頂いた御発言は、私も別ルートで聞いています。引用して使用させて頂きます。(塞翁失馬さま有り難うございます。)
それにしても、大変なお上意識ですね。以下に ●解説致します。

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協会「朝日新聞の記事にあるように、日数制限は死活問題となるケースもある。」
●多田富雄先生の記事(私の視点)です。

課長「朝日新聞の記事のケースは打ち切られない。間違った情報に基づいた記事だ。多田さんが間違っているし、それを宣言した医療担当者も間違っている。訂正原稿を朝日新聞に送ったが掲載を拒否された。」
●この時点で、脳血管障害のリハビリは180日で打ち切り、という公式情報以外には、『除外される』という情報はありませんでした。現場の医師も患者も知る術がありません。(厚労省が意図的にリークしているのか、裏情報、噂、デマは多量にありました。)これを『間違っている』というなら、本則を『脳血管リハビリの算定日数上限には脳血管障害は含まない』と修正すべきでしょう。

協会「朝日新聞に掲載された時点(4月8日)では、紹介された事例が継続できたか明らかにされていなかった。4月28日の疑義解釈でやっと解説されたのが経過だ。」
課長「3月6日の告示で除外例を示している。」
●除外例の中の障害者リハビリ規定の中の神経障害の中の麻痺の中の云々のことでしょうが、どこにも脳血管障害とは書いてありません。これで判断できないのは馬鹿のような言い方は、国家公務員としてはいかがなものでしょうか?

協会「これで判断できないから、4月28日の疑義解釈を出されたのではないか。」
課長「疑義解釈は出さなくても判っていた。27万人も医者がいると判らない医者もいるので疑義解釈を出してより判るようにしただけだ。」
●本当に医療行政を今後も続けるなら、全ての医師と全ての患者を敵に回すようなご発言は控えるべきと思います。

協会「最初からわかりやすい告示・通知を出すべきだ。」
課長「その批判は甘んじて受ける。だけど、学会からは一切クレームは来ていませんから。」
●学会担当者が、恐ろしくて何も言えないような、『意見聴取』をしてきたのではないでしょうか? 権力者は、謙虚に傾聴する態度であるべきでしょう。それと同時に、学会・協会側もクレームを全く出していないのは、残念です。厚労省は患者の声に反応する耳をもっていないようですから、学会が責任を持って患者の声を代弁すべきでしょう。

結局、脳血管障害は『除外される』との情報で専門家や国民を混乱に陥れ、メディア等で取り上げにくくしておき、現実には決して『維持』も含めて除外されるとは明言しません。その結果、『改善が期待できる場合に限り』打ち切り除外される、という解釈が一般的に広まっています。(厚労省の意図の通りでしょう。)

多田先生は今でも、打ち切りの恐怖と闘っておられます。打ち切り問題は除外規定では解決しません。多くの患者さんもそうだと思います。

HIV訴訟やらい予防法の二の舞にならぬよう

2006-05-28 20:00:11 | リハビリ
4500人程度と推計される読者の皆様のコメントは本当に参考にさせて頂いております。(らい予防法を思い出す、というコメント有り難うございました。)

今は、患者と心ある医療関係者が強く反対していますが、政府に近い医療関係者、御用学者、学会の重鎮達は、陰でこの運動を妨害しようとしています。(・・・と注意を促す人がいます。直接確認しようがありません・・・相当の根回しをしているという情報も入ってきます。)

でも、良心がどこにあったか、何年後かに明らかになります。

ですから、何もこんなに大変な思いをしなくても、打ち切り反対、という意思表示だけしておけば良いのでは、というアドバイスをして下さる人もいます。

それでは駄目なんです。間に合いません。命にかかわる問題ですから、何年も待つわけにはいきません。その危機感、切迫感は多田富雄先生と共有しています。呼びかけ人関連だけでも総計一万人を超える患者会の皆様も同じ気持ちです。

厚労省が、HIV訴訟やらい予防法の二の舞を演じないように、最も強い形で忠告させて頂いているわけです。この意図は、厚労省の志の高い若手官僚には理解されてきた、と伝えられています。

打ち切りに賛成する意見

2006-05-28 19:40:21 | リハビリ
患者さんやご家族から、専門家はいったい何をしているのですか?と聞かれます。心ある多くの専門家は、すでに署名活動に走ってくれていますが、逆行する動きもあるようです。

理学療法士協会会長の署名活動には参画しないというコメント

コメントを読む限り、脳卒中がこっそり除外規定に入ったから反対しなくて良いと判断したと推察されます。現実には『改善が期待ができない』と言って、脳卒中は打ち切られています。また脳卒中以外のリハビリは念頭にはないようです。(なお、個人の行動まで規制しない、というのは当然であり、もしもそのようなことをした場合には破局的な分裂が生じるでしょう。それは建設的ではありません。)

180日制限で良い、あるいは、積極的に制限に反対しない、という意見を言っている専門医は、直接私が把握している限り、4人います。自費でも良いという意見は1人、開業医をつぶすためだから賛成という医師1人がいます。私は、かねてよりそういう意見は実名で堂々と公表すべきだと考えていますので、本人からの連絡あるいは了解があれば、掲載したいと思います。

こっそり、厚労省と裏取引するような案件ではないと思います。当事者を忘れないで下さい。

なお、リハビリ期間を長くする主張の意味がわからない、との質問がありましたが、期間が長い、短いは、人によって全く異なります。【必要な期間】のリハビリを認めるように要求しているのであり、全ての人が長期間必要だと言っているわけではありません。

6・11 リハビリを考えるシンポジウム

2006-05-28 18:02:50 | リハビリ
頭部外傷や病気による後遺症を持つ 若者と家族の会 主催
 NPO法人リハビリテーション医療推進機構 CRASEED 協賛

わたしたちのリハビリを継続して下さい!
 ~6・11 リハビリを考えるシンポジウム~


4月に改正された保険診療報酬制度の影響で、医療リハビリテーションの現場も患者も混乱しています。中途脳損傷者であるわたしたち自身や、大切な家族の機能回復・維持に欠かせないリハビリ。専門職の手が不可欠なリハビリの場で、何が起こりどうなって行くのか、患者と家族・医療・行政の三者が相互理解を深める場をもち、少しでもわたしたちの不安を軽くしましょう!

日 時 : 2006年6月11日(日)  13:00 受付開始
会 場 : 「アステップKOBE」(神戸市男女共同参画センター)セミナー室1
       神戸市中央区橘通3-4-3
    地下鉄山手線「大倉山」 阪急・阪神「高速神戸」 JR「神戸駅」各線下車
  * 資料代 500円 先着150名受付
  * ご参加にお申込は不要です 直接会場にお越し下さい
  * 車椅子での入場可
  * シンポジウム後、交流会をもちます
    参加希望の方は受付にてお問合せ下さい *

講演内容と講演者

「診療報酬の決まり方とその背後にあるもの」     
      勝村 久司 氏   中央社会保険医療協議会委員・医療過誤原告の会
「新聞報道記事と医療現場での混乱」
      道免 和久 氏   兵庫医科大学リハビリテーション医学教室教授
            NPO法人リハビリテーション医療推進機構CRASEED代表
「個人クリニックでの矛盾と今後の展望」
      山口 研一郎 氏  やまぐちクリニック院長・現代医療を考える会
 厚生労働省担当係官(どうしても御都合がつかず欠席)

街頭署名活動スナップ写真追加

2006-05-27 20:42:58 | リハビリ
6月18日の街頭署名活動に多くの皆様にご参加頂くため、5月14日のスナップ写真を追加します。

のぼりの準備、新聞記者、テレビ取材班との打ち合せ、署名、カメラ取材、スピーチ、いろいろとあります。
そして、終了後の全体写真。達成感とすがすがしさがあって、皆さん良い表情ですね。

準備や調整は大変ですが、自ら国民の声を結集する運動に参加できることは、幸せだと思いました。皆さんも参加してみてはいかがですか?

次々に到着する署名の山!

2006-05-27 19:29:48 | リハビリ
事務局に届く署名の山(1日分!)です。

大きな封筒に何百人分集めて来られる方、手前の段ボールのように超大量に送ってこられる方、1枚だけを丁寧に送って来られる方、どれもが本当に嬉しい「便り」であり、国民の声です。

いろいろな試算では10万人超えも夢ではない、という声もあります。でも、地道に周囲の人達にお願いするのが最も効果的です。あと、ちょうど1ヶ月です。

厚生労働大臣も理解して下さると思います。官僚にとっては渋い活動ですが、結局、国を動かすのは官僚ではなく、国民なのです。

*署名は厳重に保管されます。

6・18 街頭署名 大阪梅田&東京巣鴨

2006-05-26 15:20:33 | リハビリ
6月18日に大阪梅田(阪神百貨店前13時~17時)、東京巣鴨(詳細未定)で街頭署名を行います。

署名活動にボランティアで参加して下さる方を募集しています。
事務局までお問い合わせ下さい。(事務局は平日9時~16:30のみです)

よろしくお願い致します。(イメージカラーは黄色~クリーム色です。Tシャツ、ポロシャツ、ハンカチ、スカーフなどありましたら、身につけて下さい。なければ、全く平服で構いません。幸せの黄色いハンカチになりますように)

詳しいことが決まりましたら、署名活動HPにお知らせ致します。
http://craseed.net

日本リハビリテーション医学会 6月1日~3日

2006-05-25 20:56:13 | リハビリ
日本リハビリテーション医学会 6月1日~3日  於 東京プリンスホテルパークタワー

●楽しみ1
多田富雄先生と初めてお会いすること。嚥下障害のシンポジウムで、多田先生が御発言されますので、私も会場で貴重な御講演を拝聴するつもりです。NHKテレビ(つながるテレビ@ヒューマン)がご縁で、既にメールでは何度もやりとりしていますが、対面するのは初めて!です。
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 シンポジウム8 6月3日(土) 9:00~11:00 第1会場
 より質の高い摂食・嚥下リハビリテーションを目指して
 指定発言  多田 富雄 夫妻(東京大学医学部名誉教授、奥様は放射線科医師)
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●楽しみ2
今回の署名活動呼びかけ人に名前を連ねているポリオの会の皆様と展示ブースでお会いできること。一緒に苦労している読者の皆さんも患者会の皆さんも同志という感じになってきました。CRASEEDもブースを出します!

●楽しみ3
リハビリ医学会の評議員会(5月31日)や総会(6月1日)で、学会として「打ち切り問題」に明確なメッセージが出されるであろうこと。(的確なタイミングで行動する、という理事長からの連絡はずっと以前に頂いておりましたので、そろそろ署名活動を強力に後押しする御発言があるものと期待しています。高速LAN完備のホテルに宿泊しますので、ブログで速報します!)

リハビリ医療を担う人々の責任

2006-05-25 20:08:44 | リハビリ
全国から多く頂いているご意見では、賛同のメッセージがほとんどですが、その中に少なくない意見が、リハビリ医療関係者がなぜ署名活動に協力しないのですか?というものです。

明確に「打ち切るべきだ」とか、「趣旨はわかるが署名はしない」という医師も少数ながらいます。そのような医師は、自ら実名で持論を主張して欲しいと思っています。私にメールを頂ければ、ここに掲載させて頂くことも可能です。

そこにどんな利害関係が働いているのか、厚労省のご機嫌を伺っているのか、不明です。

全くの推測ですが、学会・協会幹部が厚労省に何らかのお墨付きを与えたのではないか、ということ。そうだとしますと、自らの責任論に発展するのを恐れて、組織的に動きにくいのかもしれません。

私の個人的考えでは、学会・協会幹部は交渉ごとにナイーブであり、厚生官僚の巧みな戦術にひっかかっただけで、責任は厚労省ほど大きくないと思います。ですから、今からでも遅くないので、署名活動に組織として協力する、と言って欲しいと期待しています。

脳血管障害を疑義解釈の中でそっと除外する、だから、会員の皆さんも安心して下さい、というメッセージを出すことで妥協させられたのが、今回の真相かと想像しています。根も葉もないことであれば、反論して頂ければ幸いです。直ちに訂正致します。

でも、ちょっと待って下さい。当事者はどこにいったのですか? 改善でなく維持でも良いのですね?? 脳血管障害以外はどうなるのでしょう? 当事者の意見はいつ聞いたのですか? 当事者の窮状を学会として訴えたのですか?

多田富雄さんも、このような姑息的なやり方に疑問を持ち、再度奮い立って、言論活動を盛んに行っています。私も、制度の中の「等」の中に含まれるとか含まれないという議論は、あまりに患者さんを馬鹿にしたやり方だと思っています。

患者さんの意見を取り入れた改革、ということであれば、疑義解釈ではなく、正々堂々とやって頂きたいものです。厚労省と専門家(の一部)だけで制度を作るのは止めて欲しいと思います。

全国脳卒中者友の会連合会が呼びかけ人に加わりました。

2006-05-24 19:28:54 | リハビリ
脳卒中は除外規定に入るから大丈夫、と厚労省は言いますが、実は解釈がファジーであり、医療機関側は査定が恐くて治療できない仕組みになっています。

そんな中、私達の運動にとっても強力な仲間が増えました。全国脳卒中者友の会連合会です。木場武会長から御連絡を頂き、呼びかけ人に加わって頂くことになりました。

ますます、運動が活発になりますね。

全国から賛同、激励、応援のメッセージ有難うございます。

2006-05-24 19:02:55 | リハビリ
全国から到着する署名用紙と多数の問い合わせ等に、事務局は多忙を極めています。

その中でも、全国から賛同、激励、応援のメッセージを多数頂き、感謝申し上げます。返信できず、申し訳ありません。

まもなく、ネット署名は1000を超えます。わずか4日半です。

お一人で1000人の手書き署名を集める目標を立てて下さった方もおられます。署名用紙を400部も印刷されたそうです。心強いですね。

一人一人の決意と行動の積み重ねが、国を動かすでしょう。