CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

厚生労働省医療課長の開き直り発言について

2006-05-29 00:36:43 | リハビリ
コメントで頂いた御発言は、私も別ルートで聞いています。引用して使用させて頂きます。(塞翁失馬さま有り難うございます。)
それにしても、大変なお上意識ですね。以下に ●解説致します。

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協会「朝日新聞の記事にあるように、日数制限は死活問題となるケースもある。」
●多田富雄先生の記事(私の視点)です。

課長「朝日新聞の記事のケースは打ち切られない。間違った情報に基づいた記事だ。多田さんが間違っているし、それを宣言した医療担当者も間違っている。訂正原稿を朝日新聞に送ったが掲載を拒否された。」
●この時点で、脳血管障害のリハビリは180日で打ち切り、という公式情報以外には、『除外される』という情報はありませんでした。現場の医師も患者も知る術がありません。(厚労省が意図的にリークしているのか、裏情報、噂、デマは多量にありました。)これを『間違っている』というなら、本則を『脳血管リハビリの算定日数上限には脳血管障害は含まない』と修正すべきでしょう。

協会「朝日新聞に掲載された時点(4月8日)では、紹介された事例が継続できたか明らかにされていなかった。4月28日の疑義解釈でやっと解説されたのが経過だ。」
課長「3月6日の告示で除外例を示している。」
●除外例の中の障害者リハビリ規定の中の神経障害の中の麻痺の中の云々のことでしょうが、どこにも脳血管障害とは書いてありません。これで判断できないのは馬鹿のような言い方は、国家公務員としてはいかがなものでしょうか?

協会「これで判断できないから、4月28日の疑義解釈を出されたのではないか。」
課長「疑義解釈は出さなくても判っていた。27万人も医者がいると判らない医者もいるので疑義解釈を出してより判るようにしただけだ。」
●本当に医療行政を今後も続けるなら、全ての医師と全ての患者を敵に回すようなご発言は控えるべきと思います。

協会「最初からわかりやすい告示・通知を出すべきだ。」
課長「その批判は甘んじて受ける。だけど、学会からは一切クレームは来ていませんから。」
●学会担当者が、恐ろしくて何も言えないような、『意見聴取』をしてきたのではないでしょうか? 権力者は、謙虚に傾聴する態度であるべきでしょう。それと同時に、学会・協会側もクレームを全く出していないのは、残念です。厚労省は患者の声に反応する耳をもっていないようですから、学会が責任を持って患者の声を代弁すべきでしょう。

結局、脳血管障害は『除外される』との情報で専門家や国民を混乱に陥れ、メディア等で取り上げにくくしておき、現実には決して『維持』も含めて除外されるとは明言しません。その結果、『改善が期待できる場合に限り』打ち切り除外される、という解釈が一般的に広まっています。(厚労省の意図の通りでしょう。)

多田先生は今でも、打ち切りの恐怖と闘っておられます。打ち切り問題は除外規定では解決しません。多くの患者さんもそうだと思います。

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1 コメント

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改善が見込めないのは死んだ時のみでは? (医学生)
2006-05-29 01:54:13
全国パーキンソン病友の会のHP見ていたら(http://www.jpda-net.org/

特定疾患からパーキンソン病をハズす動きが

あることを知りました。

 この動きから考えられるのは「無駄なリハビリをなくす事」が目的ではなく、難病患者への支援を少なくすることが目的だと考えられます。

 リハビリ180日以降の除外規定にパーキンソン病が入っていますが、これとて「改善が期待出来る場合にのみリハビリが可能?」

進行性の難病に改善の期待?「改善」とは何?リハ医学的にはいつから改善しなくなるのか?リハ医学は改善が目的ではないのですか?

 改善が期待できないときというのは死んだときのみではないでしょうか?

 ならばリハビリが必要な患者は今までどうり

期間限定なく受けれるように今回の診療報酬改定を撤回すべきではないでしょうか?



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