「音みる(音のみるふぃ~ゆ)」ブログ...♪

100名を超える音楽教室「音のみるふぃ~ゆ」のレッスンノート。また3人娘の子育て日記。

本物。

2005年11月28日 | 私の足跡…
 先週、土曜日だけ勤めている音楽教室のオーナーさんがぽつりと言いました。
「お習字習ってるとするでしょ?で、おけいこの時は毛筆を使うのね。
でも、家に帰って練習する時は鉛筆なの。本物のピアノとそうじゃないピアノって、それくらい違いがあるわよね。」ふんふん。確かに。格段に違いがあります。

そういう私も、6歳まで電子ピアノでした。先生のグランドピアノの鍵盤が重いわ、指は上滑りするわで、練習してきたのに上手に弾けない‥。その後、すぐにアコースティックなアップライトに買い替えたのですが、我が家にやってきたそのピアノの黒光りするどっしりとした存在感、圧倒される何かがありました。教わっていた先生は、手、指の基本的なフォームにはとことんこだわる先生でした。へなちょこの指で弾いてくれるな、という感じで。だから、これで練習すれば、もう叱られる事はないんだ、とホッとしたのを覚えています。そして、もちろん本物の音は、心地よい。倍音が響くから、と教わったのは音楽教室に通うようになった頃。

それから、大学に入学していよいよグランドピアノになりましたが、愛着があったアップライトピアノとお別れする時のそれはそれは寂しかったこと。。泣きながら練習した小さい頃、お母さんとけんかになった事もあったな、とか、手首をぐらぐらさせるな、とさんざん言われて左手で右手の手首を握りしめてハノンを練習して、手首がまっかになったこと(笑)とか、入試前の緊張感とか、いろんな出来事を思い出しながら、ピアノを磨いてたら思わず泣けてしまいました。
まだまだ使えたけど置く場所もなかったので、さようならしちゃいましたが、今頃どこかの誰かが一生懸命弾いてくれているといいなぁ、と思います。

習ってるおばあちゃまが「母が使っていたピアノなんです。もったいないから習おうかしらと思って…。」と年代物のピアノでおけいこしていたりするのを聞くと、本物に勝るものはないなぁと、つくづく思います。

小さい頃から本物を大切に使う、そういう気持ちも育ててあげたいですよね
(…とは思いつつ、いろいろなかなか難しいんだけれど
コメント (3)
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