目覚めた孔雀。独り言三昧。

目覚めた孔雀こと池本哲晃(いけもとてつこう)の独り言です。

平家亡き後の鎌倉武家政権の脅威は二つ。

2022-06-21 11:24:33 | いけてつオタク話
平家亡き後の鎌倉武家政権の脅威は二つ。
一つは京都の朝廷。
そして意外に知られていないことだが、平泉の奥州藤原家の二つである。

実はその筋を見越して、奥州藤原家は頼朝公の弟君である義経に娘を嫁がせたのであろう。

つまり鎌倉武家政権の近親者と姻戚関係にあれば、鎌倉は攻めてこない。
そんな甘い期待があったのかなと私は思う。

それに元々平家一族の、平家にあらずんば人にあらずというやり方は、ほかの貴族たちからも恨まれていた。

つまり平家がある限りは、鎌倉も奥州藤原も、平家一門という共通の敵がいたのである。

頼朝公と義経の兄弟仲はわからないが、もし仲が悪かったとしても、義経が奥州平泉政権を頼って、奥州に逃げていったのは、頼朝公にしてみれば、渡りに船だったのであろう。

なぜなら義経追討を口実に、潜在的脅威である奥州平泉政権を打倒し、自分の部下に対して恩賞として与える土地も増える。

そして義経を消してしまえば、朝廷側が自分を追討する院宣や詔勅を与える有力な大将もいなくなる。

実に頼朝公にはおいしい話なのだ。

十時のおやつを食べながら、妹とこんな話をしていた。

読者諸賢はどう思われるであろう。

そんなわけである。
以上、管内小竹向原でIKMT。

鎌倉殿の十三人を見て、思いをはせる。

2022-06-21 08:31:34 | いけてつオタク話
義経は実行部隊長としての才能はあるが、天下経営の才能があったかどうかは疑問だ。

後白河法皇の院宣で、官位を得た義経。
そして頼朝追討の院宣で、頼朝を滅ぼす。
その後には何が待っているか?
簡単である。
壇ノ浦の合戦で、安徳天皇を滅ぼした罪を問われて義経は官職を解かれ、処刑される筋が見え見えではないか。

平家という貴族が倒れ、天下経営の才能があった頼朝が滅び、そしてたぐいまれなる軍事的才能を持った義経が誅殺される。

トップを失った武士団は、後白河法皇に忠誠を誓うしかない。
そのとき、政略思想はあっても軍事的才能を持たない法皇やそれ以降の統治者に、元寇を防げたかどうかは疑問である。

実にぞっとする思いである。

後白河法皇の意図としては、海の平家に西国を任せ、陸の源氏に東国を任せたかったらしい。

東に備える征夷大将軍という官職もあったが、西に備える鎮西将軍という職もあったから、この推理はあながち間違いではないであろう。

ただ、この策の欠点は、朝廷は直轄部隊を持っていない。
いくら源氏と平家の仲が悪いとはいえ、彼らが「はっ」と気づいて手を組んだら、後白河法皇はどうするつもりであったのであろう?

たぐいまれなる才能を持った後白河法皇の統治下においては、意味のある政略だが、後白河法皇以降の統治者が、法皇と同程度の統治能力を持っているとは限らない。

その場合を考えると、実にぞっとする思いである。

それに平家の公達が、北九州に攻めてきた元と戦えたかどうかも怪しい。

どうも当時の統治者を見ると、血統にあぐらをかき、自分以降の後継者たちの統治能力や統率力については、全く考えていなかったようだ。

そういった意味で、信長・秀吉・家康のリレー天下経営は見事としか言い様がない。

その辺を教授してくれる天下経営の手引き書がないのは、実に悲しい限りである。