☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
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江國 香織さん 『ホリー・ガーデン』

2006-02-22 | ■あ行の作家
今月のテーマは、自分なりの「新境地」開拓。

江國香織さん『ホリー・ガーデン』とは
「果歩」と「静枝」は高校までずっと同じ女子校に通った。30歳目前のいまでも交流は続いている。
果歩は失恋を引きずり刹那的な肉体関係を求め、静枝は不倫関係を続ける。
お互いの恋愛の形に疑問を持ちながらも、そのことは「タブー」であるかのように触れられず、微妙な距離と緊張感を持った友情が続いている。。


ほぼ江國さんの本、初読みです。
苦手意識があって、読もうと思えなかった。(恋愛のもが苦手)
取り立てて何か事件があるわけでもない。日常の風景と一緒に、「果歩」と「静枝」の恋愛と友情とが交互に書かれています。
特に友情は、とてもリアル。男の人とかわからない人には、わからないんじゃないかなぁっていうくらい微妙な関係が書かれてます。過去のけんかを覚えていたり、恋愛に口出ししたいけど、できなかったり。女ってめんどくさいな(笑)

解説にも書いてありましたが、世間の常識から見ると「ちょっと・・」という登場人物(不倫とか)がたくさんでてきます。でも、そんな登場人物をなぜか温かい目で見守りたくなるような感情を抱いてしまいます。
結構複雑な関係の話だけど、読了後、なんとなく真綿でくるまれたような感じになりました。これも不思議。

すごく「本」を読んだ」という感じがしました。
「本」らしくない本は、行を飛ばしても読めるけど、この本は一行でも見逃すと話の空気や展開があやふやになってしまいそうでした。
いつも「日常」を大切にしたいと思いつつなかなかできまない。
この本で果歩がご飯を作ったり、カフェオレボウルで紅茶を飲んだりしてるのをみて、真似したいなぁと思った。
「合わない」人には、合わなそうです。たぶん「だからなに!」っていらいらしそう(笑)
私は恩田さんが好きだし、恋愛っぽいものは苦手だけど、この人の書いた本はまた読む気がした。

ところで。
北村薫さん『盤上の敵』がいまだにこわくて手を出せない。なぜ買う前に悩まなかったのか。。。