ぴろろろろ…
おもちゃの携帯電話がなる。りーたが持っていた物だ。
「もしもーし。りーたちゃんですよー」
何やら話しこんでいる。迷い込んだ異世界で苦もなく陽気に振る舞う幼女に唖然とするエカテリーナ。
頭の中にお花畑でも広がってそうな会話に違和感だけが、実感できた。
「もう、しょーがないなーくーちゃんはー。りーたちゃんがいないと何もできないんだからぁ~」
ぷくぅと頬をふくらますりーた。
どうやら電話口にいるのは妹らしい…。
「じゃあ、くーちゃんがさびしーって泣いてるからりーたちゃん帰るね~」
間延びした声と共に掻き消えるりーた。
呆然とするエカテリーナ。
まさか、さっきまでいたのが12番の化獣で、電話の先にいたのが13番の化獣だとは夢にも思っていなかった。
最強と言われる化獣達にしてはイメージがマヌケすぎるからだ。