<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

成都出張レポート2 環境産業編

2011-11-28 | 出張
1週間以上ぶりのブログ更新となってしまった。
とにかく忙しくて。。。
このあたりも含めて、これからブログの中で紹介したい。

さて、前回に引き続き、成都出張の内容について。

今回は、省エネ分野で中国最大の国有企業である中国節能集団が主催するイベントに参加するため、1泊2日の強行軍で成都へ出張。
上海から成都まで、行きは3時間半、帰りは2時間半も掛かりますからね。
出張行程の半分ちかくが移動に費やされるので、体力的にはきついです。。。
でも、人脈づくりって、まず会うことから始まりますから。
ちなみに、この1時間の差は偏西風の影響とのこと。

到着するや否や、すぐに食事会に参加です。
このあたり、さすが中国です。何せ一緒に食事しないと何も始まりませんから。
この食事会の中で「中日低炭都市項目合作組織」の発足式も行われた。



今後、この合作組織(パートナーシップ)が日中間のプラットフォームになって、低炭素化プロジェクトの創出に努めるということなので、今後の活躍に大いに注目したい。

翌朝、限定されたメンバーだけで中国節能集団の董事長と会談。
この董事長、日本の大企業役員でもなかなか面談できないほどの有力者。
それだけに、当日もとても多忙な様子で、日本側に用意された時間は30分のみ。
しかも、董事長が到着するまで、日本側は通路に整列して待っていたわけで・・・。
このあたりにも日本と中国の力関係の変化を実感せざるを得ない。
やっぱり発注する側のほうが強いですから。。。

その後、午前中は「低炭素都市発展」をテーマとした日中フォーラムを開催。
日中双方から企業、専門家がそれぞれのテーマに沿って説明を行い、非常に内容の濃いフォーラムとなった。
ただ、筆者がこうしたフォーラムに参加して強く感じるのは、日中間の温度差。
中国側が国家、都市全体といったマクロな課題を取り上げるのに対して、日本の企業側はどうしても個々の技術や過去の事例の説明に終始するため、終わったときに何かスッキリしない感じがしてしまう。
もっと幾つかの企業が連携して提案していければ、もっと中国市場の開拓が進むのでは・・・と感じるのは筆者だけではないだろう。

昼食後、限られた時間を利用して、中国節能が主催する「国際循環経済産業博覧会」を視察。



中に入ってまず目に入ってくるのは、お決まりの「中国政府の事業紹介」。



それにしても、大きな展示パネルです。
しかも、これ2つありましたから@@@

一番目立つところには、やはり主催者である中国節能のブースが。



とにかく広いブースには、資源総合利用や新エネルギー、環境型社会建設などの展示があるが、要は「何でも出来る!」ということをアピール。





どこまで完全にできるがどうかは別にして、これくらい主張しないとダメな社会
なワケで。。。

このほか、中国企業では大手国有企業「中国南車」なども出展。





同社、新幹線の製造を行っている2大企業のひとつ。
ちなみに、先日の新幹線事故で問題となったのは「中国北車」のほう。
同社は香港株式市場に上場するなど、以前から多角的経営に取り組んでいることは知っていたが、これほどまで環境系の事業も展開しているとは筆者も知らなかった。

そのほかにも太陽光発電関連の企業なども出展。



ただ、お客さんは・・・少ないですね。
さらに奥に進むと、標準ブースのコーナー。



ほとんど人がいません@@@
ま、帳尻あわせっていうヤツですね、2日目だから出展者自身もいないし。
こういったこと、中国ではよくあるコトですから、ハイ。

ただ、この会場の目立つ位置に「日揮」が出展。日本勢はココだけです。



日本らしさを演出するため「茶室」も再現。



うーん、警備員が座っているのは、いささか本旨と違うような・・・。
とはいえ、会場内では一番賑わっていましたね。

ここで同社の部長さんに非常に興味深い話を伺うことができた。
同社は数年前に中国節能と付き合い始めたが、やはり当初から順調だったわけではない。
しかし、具体的な事業が収益を上げ始めると、相手方の姿勢も一変。
その後は色々な需要が次々に持ち込まれるようになったとのこと。

ちなみに、このブースも25m四方と同社では過去最大の広さだが、スペース料は無料とのこと。中国の人は、本当に朋友を大事にしますから。。。

しかも、同社は中国事業の推進に当たって技術の商社的な役割も果たしているとのことで、例えば中小企業の優秀な技術があれば指導、評価などを行い、自社の技術とパッケージ化した上で海外展開に生かしているとのこと。
こうした取り組みは、他の日本企業にとっても大いに参考になりそうだ。

もうひとつ、興味深い話だったのは、中国企業の長期展望。
いま、日本企業は「どうやって中国の有力企業と強い関係を築くか」に終始しているが、中国企業は「中国を舞台に事業を展開した上で、それをいかにして全世界で展開していくか」と、既に遥か先を展望している。
長く続くデフレの影響で視野が狭くなりがちな日本企業には、こうした視点を取り戻すことが求められていると言えそうだ。

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