ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

幸せ

2015年05月26日 | こころ
「ポジティブ心理学の父」と呼ばれているセリグマン教授は、それまで30年以上にわたってうつ病やうつ状態の研究をしてきた。

多くの患者は、つらい出来事に心を奪われた状態が続いて、いつまでも不幸な状態が続いていた。

ある時セグリマン教授は、それまでの心理学が、病気を治すための努力はしてきたが、
「どうすればもっと幸福になれるか」については、あまり研究してこなかったことに気がついたのである。

幸福感に影響を及ぼす要因

研究によれば、幸福感のかなりの部分は、人間の意思でコントロールできる
ウィキペディア(英語版)によれば、幸福感に影響を及ぼす要因は、以下のようである。

年齢
20歳代や70歳代の人は、中年の人よりも、幸福感がより強い。年をとった人は、若い人よりも、自分の人生に満足している。

お金
貧しい人は、お金により幸福感が増す。しかし、中流に達すると、それ以上お金が増えても、幸福感はあまり変わらない。ある研究によれば、年収が7万5千ドルを超えると、お金が増えても幸福感はほとんど増えない(イースタリンの逆説)。宝くじに当たると、短期的には幸福感が増すが、持続せず、時間が経つと元の幸福感に戻ってしまう。
教育や知性
高度な教育や高い知能指数は、幸福感を増さない。セリグマン教授は、次のように述べている。「好奇心や勉強習慣などの知的な徳は、親切心や感謝の念や愛する能力などの対人的な徳ほどには、幸福感と関係を持っていない」。

育児
研究によれば、子供が生まれると、両親の満足度はむしろ低下する。子供を持つ喜びは、親としての責任により、かすんでしまう。しかし長期的には、子供を持つと、人生に生きる意味が与えられる。

気候
気候は、幸福感には影響を及ぼさない。気候の異なる場所で幸福感を比較しても、差はない。

遺伝
一卵性双生児は、離れて育てられても、幸福感はほとんど同じレベルである。遺伝は、幸福感のレベルを決定する上で、大きな役割を演じる。幸福感の50%は、遺伝によって決定される。幸福の遺伝子5-HTTがある。幸福感の10%は、収入などの客観的要因で決定される。自分の意思で決定できるのは、残り40%ほどの部分である。

ストレス
失業や配偶者の死により、幸福度は低下し、元のレベルに回復するまでに5年から8年ほどかかる。


一般的には、女性のほうが男性より幸福感が強い。女性は、夫や子供に恵まれるという人生の目標を、より早い時期に達成する。男性は、家族や経済で繁栄するという人生の目標は、より遅い時期に達成する。

結婚
結婚している人は、独身の人よりも、幸福のレベルが高い。ただし一部には、幸福のレベルは同じだとする研究報告がある。

性格
外向的な性格の人は、内向的な人より幸福感が強い。外交的な性格のほうが、人間関係を作りやすいからだと考えられている。

社会的ネットワーク
幸福は、社会的なネットワークを通じて、人から人へ伝播する。幸福は、友人や同胞や配偶者や隣人などの、親しい人間関係を通じて伝播する。幸福は、ウイルスのように伝染する。同様に、不幸も伝播する。

文化
文化により幸福感は大きく異なる。幸福から不幸までを1から7までの数字で評価してもらうと、中国では平均3.3であるが、ブラジルでは平均6.2である。その国の豊かさと、個人主義か集団主義かが、幸福感に影響を及ぼす。

幸福感を増す利点
主観的に幸福な人は、そうでない人に比べて、病気が少なく、寿命が長く、収入が多い。
幸福になれば、人は生産的で、行動的で、健康で、友好的で、創造的になる。そしてその幸福感は、家族や友人に伝播して行く。
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