「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

NANA

2006-01-16 | 
漫画「NANA」、ようやく14巻まで追いつきました。

なるほど、若い女性に受ける感じがよくわかります。ファッションも小道具も現在という時代をよく取り入れている。孤独で周囲との関係性を求める、でも不器用でうまく自分を伝える事ができない。その焦燥感や哀しみ、苦しさ、そしてお互いにつながったと感じ取れたときの喜び。

つながる事とは身体での結びつきであるとか、自分の思い通りに相手が動いてくれる、いわば「自分の庭」に相手がいてくれることだとか、ちょっとゆがんだ関係が描かれます。でもそれを受容しているのではなく、常に悩みながら「これがあるべき姿ではない」と感じている。人間関係の距離の取り方に悩む姿がおそらく幅広く共感を呼ぶのだろうと思いました。

また今の段階では「成功物語」に近い部分も夢をかき立てるのかもしれません。まあ、常に破局の影がさしていて、「成功」とはとても思えない暗さがつきまとっているのも時代の気分なのかもしれません。いまの若者は老成が早いのかなあ、とも思います。

12、3巻あたりからレンとナナの悲劇が主題になりつつある。はっきりと破局が訪れる事が予告されます。どんな破局なのか、楽しみなような怖いような…ハチとナナの最後の別れ方、もしかしたら再開という形で終わるのかもしれませんが、そろそろランディングにはいったように思います。

さて、どんな最後を迎えるのでしょうか。楽しみです。


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