「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

PLUTO 6巻

2008-08-04 | 
いよいよ最終盤が近づいてきました、浦沢直樹さんの「PLUTO」。第6巻が出ました。ついにゲジヒトが死亡。この巻の愁眉はなんといっても、ゲジヒトの遺された奥さんの「感情」表現でしょう。ロボットに感情がやどるという考え方はずっと第1巻から続いていますが、奥さん(ロボットです。念のため)がゲジヒトの死という「悲しみ」をかかえて、その感情をどうしようも処理できないでいる。彼女に対して天馬博士がするアドバイスが「泣くのだ」。最初は真似事でもいい、それがだんだん本物になっていく、というのです。そのアドバイスにしたがって泣こうとする彼女の表現描写は浦沢さんならでは。浦沢節の真骨頂という感じがいたします。

ところで、ぜんぜん本文とは無関係ですが、赤塚不二夫さんが亡くなりました。まさに天才、革命児。漫画界へのとてつもない影響はだれもが否定しないでしょう。「おそ松くん」「もーれつア太郎」「天才バカボン」など、私も同時代で影響を受けました。会話の端々にあのギャグを施した世代です。惜しんでも惜しんでも惜しみ足りない才能がまた一つ失われました。残念でなりません。ご冥福をお祈りいたします。