◆血統傾向◆
ダービーが終われば、新しい年の始まり。秋の女王を頂点とする牝馬戦線も、ここからスタート。現在の牝馬界は、古馬ならメイショウマンボ、ヴィルシーナ、3歳ならハープスター、ヌーヴォレコルトが横綱級で、あとは大関・関脇不在のドングリの背比べ。こういう状況の中では、過去の実績よりも今の勢い。これが大切。
ハンデ戦となった06年以降の過去8年。中心は【7-4-6-46/63】の父SS系。08年から目下6連勝中で、10年以降は4年連続で父SS系がワン・ツーを継続中。
SS産駒が初めて出走した96年以降のSS系と非SS系の成績を調べてみた。
*%は勝率、連対率、複勝率の順
SS系:11-6-11-65/93 11.8% 18.3% 30.0%
非SS:7-12-7-113/139 5.0% 13.7% 18.7%
数にモノを言わせた結果かと思いきや、率を見るとSS系は非SS系よりも明らかに相性が好いことが判る。
<馬券になったSS系の内訳~96年以降>
SS:4-2-6-20/32 12.5% 18.8% 37.5%
ステイゴールド:2-0-2-6/10 20.0% 20.0% 40.0%
ディープインパクト:2-0-0-1/3 66.7% 66.7% 66.7%
マンハッタンカフェ:1-1-1-3/6 16.7% 33.3% 50.0%
アグネスタキオン:0-2-1-4/7 0.0% 28.6% 42.9%
ダイタクリーヴァ:1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0%
スペシャルウィーク:1-0-0-5/6 16.7% 16.7% 16.7%
ゼンノロブロイ:0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0%
フジキセキ:0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
出走馬が決まったら、何はともあれSS系をピックアップ。
非SS系で活躍が目立つのが、トニービンを代表とするグレイソブリン系。
<馬券になったグレイソブリン系保有馬~96年以降>
97年1着エアグルーヴ(父トニービン)
02年2着タフネススター(母父リードワンダー)
04年1着アドマイヤグルーヴ(母父トニービン)*エアグルーヴの娘。親子でマーメイドS制覇。
06年、07年2着サンレイジャスパー(父ミスズシャルダン×母父コジーン)*ミスズシャルダンはトニービン直仔
10年3着テイエムオーロラ(母父トニービン)
11年2着ブロードストリート(母父コジーン)
12年1着グルヴェイグ(母父トニービン)*エアグルーヴの娘。二度目の親子制覇達成。
12年2着クリスマスキャロル(母父トニービン)
◆コース傾向◆
土日の2鞍分のストックのみ。レースの血統傾向とは異なり、父SS系で馬券になったのは2頭しかおらず、どちらも3着。そして、注目すべきは、同コースで行なわれた土曜日の鳴尾記念の結果。1着は父ジャンポケ、3着は母父トニービンと、レースの血統傾向に合致するグレイソブリン系が馬券になっている。SS系はもちろんだが、グレイソブリン系の方がポイントとなってきそう。
◆人気◆
過去8年で1番人気は【1-0-1-6】で、勝率、連対率12.5%、複勝率25.0%とアテにはできない。
複勝率で言うなら1番人気を上回るのが。37.5%の2番人気【2-0-1-5】、7番人気【0-2-1-5】。
10番人気以下は【1-3-3-32】と7頭が馬券になっており(複勝率18.0%)、ここは穴狙いが正解。
◆斤量◆
53kg以下:6-5-6-47/64 9.4% 17.2% 26.6%
54kg以上:2-3-2-40/47 4.3% 10.6% 14.9%
狙いは53kg以下の軽量ハンデ。
なお、トップハンデは【1-1-1-8/11】で、複勝率は27.3%。
◆前走◆
昨年は前走OP特別組が、一昨年は前走1000万下組が、ワン・ツーと、実績は不問。これがG3のハンデ戦のキモ。
ヴィクトリアM組は【0-2-3】と、5頭が馬券になっているものの、未だ勝ち馬は出ていない。
◆人気薄の逃げ馬を狙え!◆
マーメイドS最大のキモがこれ。
創設以来、逃げ馬が結構馬券になっているのだが、別定戦時代は人気サイド、ハンデ戦となってからは人気薄の逃げ馬が活躍している。
<別定戦時代(96年~05年)の逃げ馬の成績>*( )内は人気
96年4着マジックキス(5)
97年5着エイシンサンサン(4)
98年9着ミスカサブランカ(8)
99年7着ショウナンハピネス(8)
00年2着トゥザヴィクトリー(1)
01年2着ヤマカツスズラン(1)
02年1着ヤマカツスズラン(3)
03年4着レンドフェリーチェ(5)
04年7着シルクサンライズ(8)
05年1着ダイワルシエーロ(2)
<ハンデ戦時代(06年~13年)の逃げ馬の成績>
08年2着ピースオブラヴ(10)…52kg
09年1着コスモプラチナム(9)…53kg
10年2着セラフィックロンプ(14)…53kg
11年12着ポルカマズルカ(6)…52kg
12年8着アグネスワルツ(4)…55kg
13年2着アグネスワルツ(10)…55kg
ハンデ戦になって馬券になった逃げ馬4頭は、すべて9番人気以下。そしてアグネスワルツ以外の3頭はいずれも53kg以下である。
人気薄の軽量ハンデ(53kg以下)の逃げ馬。これに該当する馬を見つけさえすれば、マーメイドSは当たったも同然だ。
~6月14日(土)更新~
狙いは53kg以下の軽量ハンデ馬と書いたけれど、なんと出走馬14頭中13頭が該当するんじゃあ、狙いは定まらない。
が、ここは人気薄の逃げ馬狙いでいくしかない。
◎7アイムヒアー…プリサイスエンド×デインヒル
1番の高倉君騎乗のウエスタンレベッカも逃げそうな雰囲気があるが、ここは新人ながら既に10勝をあげている松若風馬君に賭けてみる。