ふと目が覚めて、眠れない夜。
テレビをつける。
今日の1:30~3:30放送の、NHKBSプレミアムでBSアーカイブスハイビジョン特集「千の風になって」を途中から見ました。
2006年の放送だそうで、当時、気になっていたけれど、見逃していた番組でした。
女優の木村多江さんが、世界中で歌われている「千の風になって」を探して、大切な人を喪失した人たちに会い、自分を振り返るという内容でした。
木村さんもお父さんを失い、傷ついていたのでした。
「幸せになってはいけない」という思いが彼女を支配していたのでした。
最後に、アイルランドのモハーの断崖に到達した木村さんが「ずっと家族をつくるのがこわかった。…でも、そんなのやだ。私も誰かとつながっていると信じたい」ってつぶやくんです。
もちろんテレビだから、木村さんだってテレビカメラに撮られている自分を意識しているし、みんなに見られている自分がいるんです。
モハーの断崖に立つ彼女が、だんだん小さくなって、俯瞰されていくシーンも、テレビでよくある手法ですけれど、このシーンも何度も撮り直したんだろうなーなんて思いました。
でも、このテレビの本当と嘘の境目にこそ、彼女の救いがあるのかもしれません。
「幸せになれない」のは「幸せにならない」自分のせいなのかもしれません。
番組を見終わって、また眠ろうとした時、この番組を見た偶然の必然性を考えていました。
偶然は必然。
必然は偶然。