matta

街の散歩…ひとりあるき

ごんごんごま、スズメの蝋燭…

2012年08月27日 | 自然
LeicaM8.2/ apo-summicron 75mm

「…女はすぐに幅狭な帯を解いた。膝を手繰ると、袖を
両方へ引き落として、雪を分けるように、するりと脱ぐ。
…肌は蔽うたよりふつくりと肉を置いて、背筋はすんな
りと、撫肩して、白い脇を乳が覗いた。それでも、脱ぎ
かけた浴衣を尚ほ膝に半ば挟んだのを、おつ、と這ふと、
あれ、と言ぶ間に、亭主がずるずると引いて取った。
 『はははは』と笑ひながら。すでにして、朱鷺色の布
一重である」…
「あなた…雀さんに、よろしく。」
 
 こんな「方角がわからなくなる」ような「炎天に目さえ
くらむばかり」の白昼夢への通路が、ごんごんごま、スズ
メの蝋燭の茂る葎戸(むぐらど)だったのだ。
 そんな鏡花のいう「スズメの蝋燭」とはこれか…ヤブガ
ラシ。ヤブガラシを退いて撮ったもの。スズメならぬアオ
スジアゲハが、一瞬のホバリング、方向喪失、炎天に目が
くらんで夢幻の世界へ…入ったか。

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