命のカウントダウン(健康余命3605日)

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在宅医療と時間外労働

2022-10-24 00:31:02 | ワークライフバランス
今日は日曜日だったのだけれど、朝から警察から電話が掛かってきました。

検視の依頼でした。自宅で亡くなってしまったかたで、事件性が無いと思われる方の死亡確認の依頼です。

事件性があるかもと思われるような事案は検視ではなくて検死です。(明確な法律用語ではありません)

検視と検死

検死となると、私の様な街医者の出番ではなくて、司法解剖を含めてより精密な死因の解明が行われることになります。監察医の出番です。奈良県では監察医はおられません。日本で現在監察医制度が正常に機能しているのは、東京、大阪、神戸の三都市のみだという事です。

「おじいちゃん(おばあちゃん)が起きて来ないよ。」と、見に行ったら、息絶えておられる場合、死因が推定できるほどに医師の診察を受けていない場合は、警察に「変死」として届け出なければなりません。

自宅で亡くなったとしても、医師が容易に死因を特定できるような「がん末期で在宅療養を続けられていた場合」などは、警察に届け出る必要はありません。病院で亡くなった時と同様に「病死」としての処理が可能です。

病死の場合は「死亡診断書」が発行可能です。
変死の場合は「死体検案書」となります。

これまで述べてきたように、「死亡診断書」だと、普通に色々な手続きがスムーズにいくのですが、「死体検案書」は、変死扱いですので、警察が絡んできたり、色々と面倒な事が多いです。

今朝は、死体検案書を一通書きました。そして、夜になって在宅患者さんの往診に行きました。

私は、在宅患者さんを診ているので、電話は24時間通じる様にしています。それは、在宅患者さんを診ているのなら当然の義務だとは思っていますが、休みが欲しい時には、誰かに代診を頼まざるを得ず、結構な負担です。

それは確かに在宅医療をするマイナス面なのですが、自宅で生き生きと残り少ない時間を生活される患者さんを診る事は、とても大きな喜びでもあります。

診療報酬面でも、私が在宅医療を始めた30数年前からは、随分と恵まれた額をいただけることになっています。でも、在宅医療にかかわっているメンバー、報酬に誘われてと言う方はとても少なくて、「在宅患者さんの笑顔が見たいから」と言う方が圧倒的に多いです。私の周囲の在宅医療仲間も、皆さんそうです。報酬が高いからと言う方は皆無ですね。

医師は、普通に働いていれば「食うには困らない」ですから、報酬で釣られるのは、余程凄いビジネスモデルを構想し。都会のど真ん中で大規模にされる方くらいだと思います。そのようなやり方を私は全く否定しません。否定どころか、そのようなビジネスモデルが、人口密度の低い「田舎」でも展開できるようになってくれたら良いなと思っています。

兎に角、自宅で最期まで自分の人生を送りたいと思っている方は多いのです。それを何とか実現していただけたら良いなと思うのです。私自身が、出来たら、最後まで自宅で人生を全うしたいと思っていますから。

今日は、日曜日なのに、朝、夜と呼び出しを受けました。
私、医師として働くことは大好きなのです。
でも、自由時間も欲しいです。
そして、今68歳、そろそろ・・・とも思っております。
在宅医療の需要は、とても多いです。
済みませんが、結構お断りしております。
それでも、現在35件ほどの在宅患者さんを診ております。
他に診てくれる医師が本当に少ないのです。

引退したいのに、引退できない
必要とされることは、非常に嬉しいのですが・・・・

どうしたらいいのでしょうかねぇ


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1 コメント

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Unknown (kikokikonoriko19888888)
2022-10-24 03:47:30
家で、、在宅でこの世にさようならできるなら、
最高に幸せです。
開業の先生は、人生そのものに寄り添ってくださる貴重な
存在です。人間の人生の最後を一緒に過ごす先生は、人を
孤独から救っています。(ナースステーション)とともに。
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