命のカウントダウン(健康余命3605日)

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インフルエンザが出てきました。

2022-11-04 22:44:22 | インフルエンザ
ジワジワと新型コロナの新規感染者数が増加して来ていますね。
そんな中、インフルエンザもジワリっと首をもたげてきたようです。
まだまだ、感染の波が来たと言うには全く及ばない数字ですが、それでも、昨年同期の7.5倍無視できない数になって来た様です。

奈良県中部、田原本町にある無床診療所の坂根医院にも、今シーズン初のインフルエンザ患者が現れました。発熱外来に39℃台の高熱を主訴に来院された10代後半の女性で、咽頭痛は強くなく、周囲にコロナ患者もおられませんでした。大阪に通っておられる方でしたので、コロナと同時にインフルエンザの検査も施行した所、コロナ(-)インフルエンザA(+)でした。

その時に使った検査キットがこれです。ニチレイバイオサイエンスのSARSコロナウイルス抗原キット インフルエンザウイルスキット 
新型コロナとインフルエンザ、二つの抗原定性検査が同時にできて、便利!!なのですが・・・・

このキット、とても不出来な検査キットです。購入してはなりませぬ。
使い難さ満点です!!。最大の欠点は、溶解液の粘度が異様に高くて、液が浸み込んでいくスピードが超遅い!!途中で展開が止まることもしばしば。
それだけで十二分に失格なのですが、検査液の入ったチューブが妙に硬くて、変形させ難いのも欠点です。新型コロナとインフルエンザの検査が分離されているところは、使い方によっては利点にもなります。良い所はそこだけかもしれないですね。あと、検査の感度は悪くないと思います。そこも及第点かな。
それにしても、検査液が異様にネバネバなのは全くいただけないです。購入した100キット出来るだけ早く使い切ってしまいたいとだけ思っております。

話は検査キットに対する文句から現況に戻りまして・・・・
本日2022年11月4日坂根医院では6名の新型コロナ新規陽性者と1名のインフルエンザA患者を診断しました。
新型コロナ患者のうち1名が70代の高齢者で、パキロビッドパックが処方できない薬を服薬されていたのでラゲブリオを処方しました。(パキロビッドパック、ラゲブリオは、どちらも重症化因子を持った軽症、中等症の患者さんに投与できる経口の重症化、入院を予防できる薬です。 パキロビッドパックの方が効果は高いのですが、飲み合わせの悪い薬が多くて手続きが面倒なのです。奈良県の医師会長は、忙しくて面倒な事していられないから、全例ラゲブリオ処方と言っておられました。でも、へそ曲がりな私は、忙しくてもパキロビッドパック:ラゲブリオ=9:1で処方しています。)
インフルエンザAの患者さんに対しては、イナビルを処方しました。
他の「重症化因子を持たない 軽症新型コロナ患者さん」に対しては、対症療法、症状に対して症状を和らげる解熱剤、鎮痛剤、うがい薬、トローチなどを処方しました。
イナビル、高価な薬ですが、効きます。
今シーズン、インフルエンザ流行るかもしれませんね。
インフルエンザワクチンを打つ、打たない、色々な考えがあると思います。掛かってからも薬ありますしね。
もしもワクチンを打とうと思われるのであれば、早めに打つ方が良いと思われます。オーストラリアでは、一か月ほど早目に流行ったようですのでね。

今シーズン、インフルエンザが日本で流行るとすれば、ほぼ間違いなく流行るのはA香港だと私は思っています。 ワクチンは外していません。効果はあると信じております。それでも、打たなくても、特効薬はあるしねぇ、悩ましいですね!!

在宅医療と家族の負担

2022-11-04 01:01:51 | 在宅医療
奈良県中部の田原本町で一般的な内科開業医をしていると同時に、在宅医療に関してもある程度ですが頑張って来た自負あります。医者1人の診療所なので、頑張って来たと言ってもそれなりにです。内科なので、ドクターコトーみたいに、派手な手術するわけでは全くないですしね。

これまでに患者さんのご自宅で300人程度はお看取りして来ました。2/3位の方が がんの終末期の方で、残りの1/3程度の方が神経難病や老衰など「良性疾患」での在宅看取りでした。
がんの終末期のお看取りは数か月以内であることが殆どで、中には数日であったり数時間であったりもします。病院から家に帰って来られる時期が様々だからです。自宅に死を迎えるためにだけに帰って来られる方も、最近では少なくなくお見受けします。それも、ご本人の希望やご家族の希望もあっての事であったりするので、一概に良い悪いは言えないです。

逆に、良性疾患の方は、長ければ10年20年のお付き合いになる方もおられます。良性疾患の患者さんは、介護がいつまで続くのか全く分からないのが辛いですよね。がんなどの悪性疾患の介護では、本当にしんどい時期は1,2か月程度で終わることが多いです。

皆さん、人生の最後、どこで過ごしたいですか?アンケートを取ると、6割程度の方が、自宅で最期の時を過ごしたいと言われます。でも、実際に自宅で最期の時を過ごす方は1割強にしか過ぎません。


ライフステージ 【終末期】
住み慣れた場所で最期を迎えるという選択肢
●住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きるために
  • 内閣府の調査によると、多くの人が住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きたいと願っています。
  • しかし、実際には病院などで亡くなる人が8割を超えています。
  • 同じく内閣府の調査では、人生の最後に延命のみを目的とした治療を控え、自然の経過に任せた最期を迎えたいと望む人が増えています。
  • 自分にふさわしい生き方、最期の迎え方とは何か、そのために準備しておくべきことは何か、私たちは、考えていく必要があります。

■多くの人が望む、住み慣れた場所での穏やかな最期
「自宅で最期を迎えたいですか?」
それとも、
「病院などで最期を迎えたいですか?」
 内閣府が平成24年に行なった「高齢者の健康に関する意識調査」では、「万一、あなたが治る見込みがない病気になった場合、最期はどこで迎えたいですか」との質問に、54.6%の方が「自宅」と答えています。
 一方、「病院などの医療施設」と答えたのは、27.7%です。


■病院での最期が8割、自宅で最期を迎える人は1割だけ

 厚生労働省の人口動態調査によると、昭和20年代の終わりまでは、自宅で亡くなる人が8割を超えていました。病院などで亡くなる人は1割余りに過ぎませんでした。
 その後、医療技術の高度化、核家族化による家族介護力の低下などを理由に病院で亡くなる人の割合が年々増加しました。病院などで亡くなる人と自宅で亡くなる人の割合が逆転したのは昭和51年のことです。
 現在、病院などで亡くなる人は8割を超えています。意識調査では過半数の人が自宅での最期を希望していることと併せて勘案すると、心ならずも病院などで亡くなっている人が多いといえます。
■なぜ自宅で最期を迎える人が少ないのか
 厚生労働省が平成20年に行なった「終末期医療に関する調査」によると、高齢で日常生活が困難になり、さらに治る見込みのない状態になった場合、自宅以外で最期まで療養したい理由(複数回答)として、「家族の介護などの負担が大きいから」(85.5%)、「緊急時に家族へ迷惑をかけるかもしれないから」(53.3%)と回答した人が多くなっています。自分の意向よりも家族への配慮を優先する日本的な考え方によるものと思われます。
 また、家族の側では「自宅で最期を迎えることは本当にできるのか?」といった不安を抱えていること、「痛みなどで苦しんでいる時に、医学で対処できる何かがあるはずだ」という固定観念があること等から、病院などを最期の場所として考える傾向があるようです。入院していれば、24時間体制の看護・容体の変化に素早く対応が可能等、本人・家族ともに安心感が得られますので、最期の場所として病院を選ぶ、という選択肢も当然尊重されるものです。

自宅で最期を迎えたいと思う貴方!!、状況を整えてください。介護してくれる方を最低一名確保してください。そして、確保した人数によって(場合によってはゼロ名でも)それなりの覚悟をして下さい。多くの場合、配偶者に見捨てられたら哀れです。でも、覚悟によっては、独居での看取りも可能です。