茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

甘美

2008年10月30日 | Weblog
我が家のささやかなお茶の樹に
ぷっくら白いつぼみが見えたのが3日前、
今朝、ふはああああんとほころんでいるのを発見。
つばき科といいますが、
花は小さく、もっとうんとたおやかで、
その香といったら、
吸いすぎて倒れてしまいそうなほど素敵なんです。

本当は、お茶の木的にはですね、
花が咲くというのはよくないのです。
お茶畑には、花、咲きませんよね。
花は、
ストレスを感じているサインなのだそうです。
茶樹の根が元気に伸張できるための有効土層というのが
約1メートル。
本来、鉢で育ててはかわいそうな植物ですね。
「お願い、土に植えて~」というサインなのに、
きゃーかわいいの、うーんいい香りだのって喜んでばかりで、
ごめんね。

1764年発刊の『料理珍味集』には、
この茶の花を使った料理が紹介されています。
発刊、といっても、どんな刊行であったのか、
どのくらいの人が利用したものなのかよくわかりませんが、
江戸時代には、
他にもいくつも料理本が出ていて興味深いです。
『料理物語』、『料理塩梅集』、『和漢精進新料理抄』、
『料理綱目調味抄』、『料理伊呂波包丁』、『料理早指南』・・・
そしてそれらの中には、
お茶を利用した料理が様々に紹介されています。

『料理珍味集』にある茶の花の料理というのは、
花のつぼみを刻んで白味噌と煮た嘗め味噌です。
お酒のおつまみでしょうか。
ご飯のおかずでしょうか。
食べてみたいけれど、
こ、このこを刻むんですかあ~。
できまへん。
さすがの食いしん坊もまいりました。

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