茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

削る

2010年09月29日 | Weblog
新潟は村上のお茶屋さん
冨士美園さんには
お煎茶のお道具もお抹茶のお道具も
いろいろ並べられてありましたが、
このスキーをモチーフにした、というか
そのままこびとのスキー板みたいなお茶杓に
すっかり魅了されてしまいました。

でも、これは先代が削られたお品ということで
非売品でした。
左右きれいに削られた二本の茶杓を手にしていると、
お目にかかったこともない先代のお姿が
奥の囲炉裏に見えたような気がしました。
吹き抜けの町屋の座敷で
お湯の沸く音を前に
茶杓を削っていらしたのでしょうか。

冬には雪がすっかり茶畑を覆い尽くす村上。
北限のお茶作りをなさる方は
スキーをはいて茶の様子を見て回ったことでしょう。
先代の心は
この小さなスキーをはいて畝に入り
お茶の根から葉まで
じっくりと観ていらしたにちがいありません。
ああ、雪の茶畝をすべるこびとの妄想がまた・・・。

茶杓を削るという時間を思いました。
ただ、竹と刃物を手に、
無心になるひととき。
もう、しばらく削っていないなあ。
なんだか生活に余裕がない・・・。
茶杓にしようと思って拾っておいた
いろいろな枝が紙袋に入ってつるされたままです。

そうだ!
お茶の木で茶杓をつくろう!
いいことを思いついてしまいました。
折れてカラカラになっている枝が
ぜーったいどこかに落ちているはず。
ナイフを持って茶畑に行こう。

茶畑労働の合間に
ひっくり返って茶杓を削ろう♪
(なんで、ひっくりかえるんだ・・・)
スキーでなくて、
よし、
鋤(すき)なんて、いっかもお。

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