かしこジャーニー

「日々しるし」と「難聴のこと」

軽井沢の美術館

2013-06-24 14:42:26 | 映画・本・美術館

先日訪ねた軽井沢の風は心地よかった。
日が傾くと少し肌寒く感じて綿のジャケットを羽織ったけれど日中は薄着OK。
バカンススタイル(チューブトップ)の女性がいて驚いたけれど、気分は夏なんだね、きっと。

軽井沢にいくつかある美術館のなかで、今回は千住博さんの美術館へ。
西沢さん設計の建物は土地の起伏を利用して建っており、入り口から奥にむかってフロアが下っている。
見た目にも結構な角度があるようなのに、歩くとあまり感じないのが不思議。

入り口からみると先を見渡すと滝の連作が見事に展示されており、奥まで進んでから振り返って入り口方向を眺めると、星の夜(作品名を忘れてしまった…)の連作がパノラマのように並んでいて、まるで別の顔。実にユニーク。

館内には作品の前に椅子が多く設置されていたようにおもう。
すべての椅子に図録があるのではなく、じっくり眺めるような配慮からなのでしょうか。

作品を観ながら木々や草花の自然が視界に入るような設計なので、山の中で滝を眺めているような錯覚。

滝の前の椅子に腰掛けて時間のゆるす限り過ごせたらしあわせだな。

THE FALL room。見る価値あり。
展示室には警備員さんを除いて友とふたりだけだったこともあり、暗い道をたどって見つけた!というワクワクと、別の世界に迷い込んでここはどこかしら?と一瞬現実を忘れる。

NAIGHT FALLでは、ブラックライトに浮かび上がる異次元の滝にぞくっとする。暗闇に浮かびあがる滝に飲み込まれそうな気がして怖いのになんだかたのしい。

滝の前に立ち、目の前の水しぶきをじっとみていると、絶え間なく流れ落ちる白い水の涼感が心地よくなる一方で、どこか別の世界の景色を覗いているようだった。

建物の周りの花や樹木も含めて、またじっくりながめてみたいとおもえる美術館でした。