次は決勝まで勝ち上がった天皇杯について書きたいと思うが、その前にJ1リーグの残り2試合を簡単に。
20日のデビューのあとリーグ戦は残り2試合、次は中2日で23日の名古屋戦(15時ビッグアーチ)だった。22日の前日練習後にカズにデビュー戦の印象を聞いたら、「緊張したけど、わりとやれた」と話していた。23日は雨、後のゴリさんの時代と違ってこの頃のユースはいかにも温室育ちという印象だったから、雨や風は苦手だと思っていた。それに、高校生Jリーガーのカズをビッグアーチで見てもらう唯一のチャンスだったから、この雨は残念だった。この日のメンバーはポイチが出場停止から復帰してもう一人のボランチをマコとカズで45分ずつ、沢田が出場停止で右サイドには伊藤哲也が入った。
FW 11森山泰、26高橋泰
MF 15主税
MF 17服部、21大久保誠、7森保、5伊藤
DF 19上村、4桑原、2川島
GK 16下田
(SUB) GK1前川、DF6フォックス、MF13古賀、38カズ、9山口敏
交代
45分 大久保→カズ
65分 ユタカ→フォックス
ユースでのカズは雨とか土のグランドとか、悪条件でもユニを汚さずにプレーってことはスライディングとかはあまりやらない印象だったけど、上で出たらそんなことは言ってられない、この日は守備で奮闘していたように見えた。ゲームは0-1で敗れた。
リーグ最終節は27日の浦和戦(駒場)、レッズの残留がかかったゲームだった。26日の前日練習(ビッグアーチ)では、選手にかける言葉は頑張れではなくて無事に帰って来て、だった。カズは「頑張るだけです」と一言、ポイチもインタビューで「明日のゲームだけで残留降格が決まるわけではない、一年間の結果だ」こちらもベストを尽くすしかない。
カズを連れてきたユースの稲田寮長から明日は応援ツアーに参加すると聞いた。どういうツアーか知らないが、翌日の駒場でしゃもじを叩いてサンフレを応援する集団が目撃されているから、おそらくその中にいらっしゃったのだろう。当日現地にいた関東サポNさんの話によると、ゲーム後警備員から「頼むから今日だけは穏便に帰ってくれ」と泣いて頼まれたそうだ。そういう異様な雰囲気の中でのゲームは、スコアレスで後半終了の瞬間にレッズの降格が決まった。カズはそのあと95分に森山泰行に代わって出場、私はテレビで見ていたのだけれど、降格が決まったレッズの選手やサポーターばかり映し出されてカズのプレーはほとんど映らず、実況もカズの出場を言わなかった。ゲームは実質90分で終わっていたが、結果はVゴール負けだった。
12月に入って、世間の話題は2000年問題。元日に飛行機が落ちるとか噂されていたけど、リーグ終盤の得点力の無さを考えるとサンフレは無関係と思っていた。カズのポジション争いということでは、リーグ最終戦後、ポイチがケガで天皇杯を欠場することになる。その一方でポポヴィッチが復帰して桑原が本来のボランチに戻り、マコとカズでもう一つのボランチのポジションを争うという構図は変わらなかった。もっとも天皇杯は負けたら終わり、このあとカズのスタメンが4試合も見られるとは、この時点では全く考えもしなかった・・・