札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

札幌の建築探訪 中央区①

2021-01-04 23:58:13 | 札幌市中央区

 

北海道の近代建築物はいくつかの本になっていますが

たまたま目について手に取った本

それが「札幌の建築探訪」です。

この探訪シリーズは北海道新聞社の発行で、札幌の他に小樽、函館、道央・道南、道東、旭川と道北の計6冊が発行されています。

 

近代建築、レトロでモダンな建物、再利用した商店やカフェなどの店舗を探すうえで非常に参考になった

ただ発行が1998年と古く現存していない建物がいくつもあった。

それでも在りし日の姿が臨めるのは良いこととして、それと自分の目で確かめよう!とまたもや悪い虫が…

 

札幌はスクラップ&ビルドが多いと感じており、あの建物は何度も見ていたのに気づいたら無くなっていた、写真の一枚でも撮っておけばよかったと思うこともしばしばでした。

スィーツ巡りやドライブが好きなので各地へ行くたびに地元の歴史ある建物、古いけどどこかお洒落な建物を見て撮る、このルーチンが一つ増えたということですね

 

*一般個人宅に関しては氏名・住所・人物などは極力わからないようにします。

 

それでは「札幌の建築探訪」の掲載順に進めて行きます。

 

まず1番は「時計台・札幌郷土博物館」 (名称他は「札幌の建築探訪」に合わせます)

 

 

旧名称 札幌農学校演武場

所在地 中央区北1条西2丁目

建築年 明治11(1878)年

指定等 国指定重要文化財

開館時 8時45分~17時10分

観覧料 大人200円 高校生以下は無料

休館日 年始(1月1日~3日)

 

 

ぐるっと廻ってみた

 

 

敷地内にこんなのも

 

入館します

今はマスクと検温、消毒は必須です。

1階は資料館的な意味合いが強い展示で売店もあり

2階にこんなスペースがあるのは知らなかった!

こんなツーショット用も 観光客は喜んで撮るだろうなぁ

時計だ

これが一番いいじゃないか

この部分は特に凝っている

演武場から図書館にも転用され多くの学生さんが通ったようですよ

 

札幌に40年も住んでいて初めて中に入りました

きっと「札幌あるある」でそんな人は多いと思う

 

こんな時期なので観光客は少なく、ゆっくりゆったり見て廻れた。

そういう意味では今が一番よいのかもね

札幌の観光地では横綱クラス。レトロ的にも横綱クラス

よく「がっかり観光地」に選ばれる時計台だけど

ビルの谷間にある時計台が好きだ

ここにあるのが時計台

だから移転の話には全然乗れなかったねぇ。

 

*歴史の話までになると大変だから💦雑感だけに統一しますので

役には立たないかもね

2020年9月撮影

 

 

 

 

②「道立文書館分館(現・北菓楼札幌本館)」

 

旧名称 北海道庁立図書館

所在地 中央区北1条西5丁目1-2

建築年 大正15(1926)年

指定等 さっぽろ・ふるさと文化百選

開館時 北菓楼営業時間

休館日 北菓楼休日

 

現在は砂川市が本社の北菓楼さんが札幌本店として使用しています。

そういえば以前は道立三岸好太郎美術館の時もあったのですね

建物の印象は今までほとんどなく、入口前に何かしらの裁判結果?の書類が掲示されていたような記憶もあります。

 

ここも図書館だったんですね

北1条通りに面しているので交通量はかなりあります。

 

堂々とした建物で下から見上げるのもいいですね

北1条通りにはこのようなビルが似合うんだけどなぁ

 

 

北菓楼さんが購入してくれたおかげでメンテナンスもきちんとしてくれそうです

見れば見るほど残しておいて欲しい建物ですね

 

お店は1階の売店と2階にカフェがあるので利用ついでに中の歴史の様子が見れるかも知れませんよ

カフェは砂川と同じメニューがありますが場所柄?少し高くなっているように感じた

ともあれ綺麗に残してくれているうちに利用したいと思います。

 

2020年8月撮影

 

 

 

③NTT北海道支社ビル  現存せず

旧名称 北海道通信局

所在地 中央区北1条西6丁目1

建築年 昭和14(1939)年

解 体 平成15(2003)年 (現アーバンネット札幌ビル)

 

 

 

 

④「北海道庁旧本庁舎」

 

所在地 中央区北3条西5丁目

建築年 明治21(1888)年

指定等 重要文化財

開館時 9:00~17:00(令和2年9月1日(火)~令和2年11月30日(月))

観覧料 無料  

休館日 なし

 

 

時計台と並び札幌観光の横綱クラスです。

時計台と違うのはより市民に親しまれていることかな

広い庭には池があり鯉が泳ぎ野鳥が来ます 道庁の職員や近隣の会社員、市民が昼休みに利用したりと憩いの場になっていますね

 

子供たちが小さいころ、よく鴨にパンをあげに来ました

大半は鯉が食べますがw

 

ちょっとわかりづらいけど正面のすぐ横(左)にある丸いオンコの巨木は旧真駒内種畜場(現、自衛隊真駒内駐屯地)より移植したものだそうです。

 

さて、この旧本庁舎は現在工事中。

リニューアル工事のため、2019年の10月から一時休館していたんですね

 

それが!

一部を9月1日から11月30日まで一般開放されました

 

 

 

堂々たる姿が北海道、札幌のランドマークでもありますよね

 

ドームは昭和43年(1968年)に復元されたものです。

 

 

 

それでは入ってみましょう

 

 

守衛室も趣きがあっていいですね

消毒はかかせません!

 

重厚な階段が素晴らしい

 

 

 

 

 

 

 

 

1階の廊下と2階への階段の踊り場までが観覧出来た。

 

もちろん満足とまでは行きませんが、長い間の休館に少しでも内部を見れたのは嬉しいね

特に私は札幌に住んで40年は経つのに初めての内覧です

 

 

中心部のそれもど真ん中にある重要文化財

市民には「赤レンガ」の名称でもっとも親しまれている歴史的施設だと思います。

リニューアル後が楽しみだけど

どうかレトロな部分を残し後世に残る札幌の財産にしてほしいです!

 

2020年8月、9月撮影

 

 

 

 

 

⑤「北海道大学農学部付属博物館旧本館」

 

所在地 中央区北3条西9丁目

建築年 明治15(1882)年

指定等 重要文化財、さっぽろ・ふるさと文化百選

開館時 4/29~9/30 9:00~16:30 (入園は16:00まで)10/1~11/3 9:00~16:00 (入園は15:30まで)

観覧料 16才(高校生)以上  : 420円 

休館日 月曜日(祝日の場合は開園、翌日が振替休園日)

 

札幌建築探訪の⑤は北海道大学植物園内にある建物が対象になります

また⑥と⑦も植物園内にあるので一緒に。

 

通称「北大植物園」は市内中心部のやや西よりに13.3haの広大な土地を持っています。

うっそうとした林もあり、過去にキタキツネやエゾリスなども見たことがあるんですね~

駐車場は無いので近くの有料Pや地下鉄など公共交通機関を利用します。

 

よく勘違いされるのは市や自治体の植物園と思っている人がいますね

あくまでも北海道大学が運営している研究の場であるので入館後もルールに従って利用します。

また名称から富良野や美瑛などの広大な花畑を期待する人もいますが、それはありません。

ここは昔からの木々や植物が市内中心部に残っていること自体が貴重であり、芝生でゆったりしたり

これから紹介する歴史的な建物などで一日過ごせそうな場所です(((uдu*)ゥンゥン

 

 

 

 

 

それでは入口の自販機でチケットを購入し入場です。

 

まずは門衛所「東北帝国大学農科大学植物園門番所」です。

 

門番所だけあって入口を入ってすぐそこにあります。

建築年 明治44(1911)年

 

味がありますね~

中には入ることは出来ませんが覗き見は出来ます。

ここから右手方面に目指す建物群がありますよ。

 

右手に白い建物が見えてきたら

⑦宮部金吾記念館 「旧札幌農学校動植物学教室東翼」

こちらは一部だけですが、中の見学が出来ます

宮部金吾さんは札幌農学校第二期卒業生(現在の北海道大学)同期には新渡戸稲造、内村鑑三などそうそうたる人物がいます。

高名な植物学者で「北海道札幌市名誉市民」の第一号です。

建築年 明治34(1901)年

 

 

北海道大学農学部付属博物館旧本館「開拓使札幌博物場」

 

 

 

 

こちらは展示物も見ることが出来ます

農学部の博物館で動物のはく製などを見ることが出来ますよ

 

「南極物語」で有名なタロがいます

 

絶滅した「エゾオオカミ」など貴重な動物のはく製があります。

 

 

いい感じ

 

建築年 明治15(1882)年

 

 

 

⑥バチェラー記念館「J,バチェラー宅」

バチェラーさんは宣教師でアイヌのための活動が認められて勲三等瑞宝章を授与されました。

 

 

この建物は当時中央区の北3条西7丁目にありました。

バチェラーさんは同住所にアイヌの教育のための学校を建設しましたが

設計は親交があった田上義也。

この方は北海道のレトロ・モダン建築にはかかせない人です。

 

バチェラーさんと田上義也さんとの出会いはドラマになりそうなエピソードがありますね。

その後、第二次世界大戦が始まり外国人排除の風潮の中、1940年に離日し故郷イギリスで1944年に亡くなりました。

日本で骨を埋めたかったようです

 

建築年 明治31(1898)年

 

 

便所 「札幌農学校教室付属便所」

 

 

 

この時はコロナの感染対策として使用できなかったけど通常は使用出来ます。

便所も歴史的建物になるんですね~ スタイルがかわいいです

 

建築年 明治36(1903)年

 

 

旧事務所 「札幌農学校博物館付属事務室」

残念ながら中の見学は出来ません

 

 

建築年 明治34(1901)年

 

 

博物館倉庫 

 

建築年 明治18(1885)年

 

 

鳥舎 「北海道帝国大学博物館付属鳥舎」

 

建築年 大正13(1924)年

 

 

以上が北大植物園内にある建物です

これらは「門衛所」以外は一箇所にあり、そこだけが時間が止まったような異空間を感じます。

同じような場所は北区の北大構内にもあるんですよ~

移築されたとはいえ明治時代からの建物をゆっくり見て廻れるのも北大植物園のいいところ

 

個人的には温室と高山植物のスペースも好きですが

 

2020年9月撮影

 

 

 

 

 

⑨「北海道知事公館」  旧三井別邸新館(三井クラブ)

 

所在地 中央区北1条西16丁目

建築年 昭和11(1936)年

指定等 さっぽろ・ふるさと文化百選

開館時 9:00~17:00(土日祝日と12/29~1/3を除く)

観覧料 無料  

休館日 上記

 

 

北1条通りには札幌市内で歴史的な建物が面していますが知事公館もその一つ

こちらは旧三井別邸(三井クラブ)として建築された建物です。

 

北大植物園と同様に市内の中心部にありながら自然の緑が多いですね

加えて敷地内や建物は無料で入場できるので付近の住人には憩いの場でしょうね

私は存在は知っていたけど入ることは出来ないと思っていました

今回のレトロな建物に興味を持たなければ、きっと知らないままかと思った

 

敷地内には「道立三岸好太郎美術館」、道路を挟んで西隣には「近代美術館」があります。

 

 

駐車場は無いので車で来た場合は付近の有料駐車場を利用します

それでは入ってみます。

 

 

立派な正門を入ると鬱蒼とした木々と小川も流れています

入ってすぐに表示がありました。

 

公館までのアプローチがいいですね

札幌市内に居ることを忘れそうです

おっとエゾリスも住み着いているよ

 

とにかくハーフティンバーが目立ちます。

 

公館内はコロナ過でもあり入口で氏名、住所、連絡先等を記帳します

後は自由見学なので気楽に見れました

 

1階応接室

 

食堂

 

2階応接室

 

ここは以前は寝室でした

 

なるほど

 

写真を撮って廻ってゆっくりで20分くらいですね

公館らしく会議も出来るし接待する部屋もありました。

どちらかというと華美ではなかったかな

2階の天井が高い応接室が素敵でした

 

正面玄関から裏庭に回る間に別の洋館があります

お世話する人の待機場所かな

 

裏庭は広大で、ここから撮影をする人がほとんどですね

訪問した時は付近の保育園の園児たちが散歩の途中で遊んでいました

こういうのを見ると平和な日本を感じます。

 

2020年9月撮影

 

 

 

⑧「富樫宅・蔵」 *現存していません  

 

所在地 中央区北3条西16丁目

建築年 昭和3(1928)年

解 体 平成15(2003)年 (現在はマンションになっています)

 

 



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