いつもお世話になっているローカルさんが50MHzのSSBでQSOされていました。
かなり遠くとのギリギリ交信だったようで、プロセッサーを入れて、肉声もパワフルに話されていました。
フルパワーになる変調のピークで激しく音が濁っていました。
よくあるマイク系統への回り込みだろう、そう思って交信を終えられたところでコールして報告しました。
後日テスト交信。
マイク系統、リグの電源まわりまでコアなどを入れてみたようですが改善されず。
ただ、激しく濁るのはピークの時だけで、それ以外は全く問題がありません。回り込みなら多少はピーク以外でも問題が出ます。
電源容量に問題があるかも、と思いましたが、ACを直接つなぐ無線機なのでそこは問題は無いようです。
純正のハンドマイクに変えてもらいました。やはり症状が出ました。通常純正のハンドマイクではよほどアンテナなどの条件が悪くない限り、回り込みは起きないものです。
パワーを絞ってやってもらいました。回り込みなら、電源容量なら、パワー絞れば変調のピークで濁る、は改善されるはずです。
ムム!! パワー最小でも同じ現象でした。
こ、これは!!、回り込みではない!!
ALCだ!!
実際ALCメーターがオーバーした時に濁っていました。
多少歪む、音が割れる、スプラッターを撒き散らす、なら解るのですが、激しく濁る、というのは聞いたことがありませんでした。
くれぐれもALCメーターをオーバーさせないように、という話ですが、オーバーするくらいまで変調を深くかけないとフルパワーが出ないそうなんです。
その気持ち、分かります。IC7400の50W改造機、説明書通りにALC振れないようにしていたら全然パワー出てなくて、3.5MHzでは9エリアのOMさんにおかしいなぁ~、全然飛んできてないよ、と言われてさよならされたことがありました。
多少振れていないとパワー出ないんですよね。
しかも外部の針式のパワーメーターは瞬間ピークをうまく拾えないから100W機でも50Wを越すのに苦労します。口笛吹いたりCWやFMを送信すれば簡単にフルパワー振るのだけけれど、普通に話すSSBが振れない。これ、結構ストレスなんですよね。コンプレッサーやスピーチプロセッサーを入れると確かに振るようになります。全体的に変調深くなるので。でピークに達するように変調かけようとするとALCが盛大に振ってしまう。
この悪循環。
これを我慢し続けて使うしか無いのです。
いや、実は工夫もあるにはある、ALCの癖をつかんで、ALCを殆ど振らさずにパワーを出す方法もあるにはあるんですが、これはもう音作りとの相性なので、挑戦したい方は試行錯誤してみてください。(簡単に言うとALCが反応してしまう瞬間的にピークを超える音を入れない、無線機のALCが敏感に検出している音域(無線機によって違うはず)は強く入れないということ。マイク端子に入れる前に制御してしまうんです。)
実はSSBも外部にデジタルパワー計をつないでみると、結構ちゃんとフルパワー出ていることが解るんです。
たいしてALCメーターが振れていなくてもフルパワーに達しているのが見える。ストレスが軽減して、無理に変調を上げようとしなくなり、ダイナミックレンジの良い電波が出せるようになります。もちろんプロセッサーオンにした時のパワーも見えますが、ALCをオーバーさせなくても結構出ているのがわかるのでガナラなくなります。
当局はLDG社のオートアンテナチューナーに付いているLEDのパワー計で救われています。瞬時にビンビン振れてくれますから、アナログメーターで全然振ってなくても気にならなくなりました。
正しいピークパワーが見たければ、デジタルパワーメーター。お薦めです。
お安いのはやはりLDG社のATUでしょうか。MFJからも出てますね。いいやつはTelePost社のLP-100Aなんてどうでしょう。ユーチューブでこのパワー計見た時は凄い!欲しい!って思いました。
ただ、ローカルさんのお使いのリグ、ALC越えで激しく濁る、というのはちょっと変。メーカー対応、出来るかも、と思いました。
お疲れ様です。
ん~私も経験しましたが。
私の時とはまた違いますね。
私は何とかALCを振らさずパワーが結構出るようになりました。
ハンドマイクは近接効果が出やすいのでは?
と思うのですが。
マイクによっても、オンマイクの方が良かったりとホント試行錯誤です。
ちなみに私はコンプレッサーは使いませんね。
EQ止まりです。
説明書にはALCが振れないように、と書いてあるものや、オーバーしないように、と書いてあるもの、これまたバラバラで、振れたら速歪むわけではない、と解説している(正しい)メーカーさんも居ます。
一言で言うと、程々に、なんですが。(笑)