富士登山は五合目から6時間程度と言われている。でも自分は10時間以上かかる。誰も抜いたことが無い。みんなに抜かれる。
下山もたいてい途中で脚がおかしくなって急減速して、標準タイムの倍かかることもしばしば。
そんな自分が、白馬大雪渓経由の白馬岳、ちゃんと山小屋に午後3時までに着けるのだろうか。
車で行くわけではないので、スタート時間は電車、バスで固定されている。早めに出発というわけにもいかない。
富士登山が遅い原因は、体力、脚力、心肺能力。とにかくすぐゼーゼーハーハーする。他の人は涼しくおしゃべりしながら登っていても自分はマラソンランナーのような呼吸をして、誰よりも遅く歩いている。毎週登れば全然変わってくるのだろうか・・・。
そしてもしかして大きな原因の一つが荷物、特に無線機材の重さかもしれない。
山小屋の前で休憩して、ヨイショッと担ぐときに、「すごく重そう!、何が入っているのですか?」と聞かれるくらい重い。
重いと言っても、ハンディ機数台、KX3一台、少々のリチウムバッテリーにアンテナだから、+2~3kgくらい?。
これが急登登山には堪えてくるのかも知れない。
昨年の唐松岳日帰りは、やはり時間制限があったので荷物は軽くして行った。人より遅かったけどまあまあのペースで登れた。
ただ、唐松岳のルートはスタートの標高も十分高く、ルートも優しい方で速度が落ちるような難所はほぼ無い。
今回の白馬岳は、猿倉という登山口から山頂直下の小屋まで一気に登る。
猿倉は1250mだそうで、頂上は2932m。標高差は?うひゃ~、1680mもある。小屋までとしても1600m近い。
標高差400m(高尾山)でも勘弁して欲しいのに、大丈夫だろうか。
富士山だと吉田口が約2300m、山頂が3776m。標高差は1476m。空気の薄さが全然違うけど、こっちのほうが標高差は少ない。あんなに苦労して登る富士山よりも登るんだ。
とは言え富士山はいつも弾丸登山。白馬岳は山小屋一泊なので体は俄然楽なのだ。
登ってみたら・・・
猿倉から白馬尻小屋まで、実は楽な区間だけれどゆっくり歩いたので相当時間がかかった。
しかも白馬尻小屋でかなりゆっくりした。
白馬大雪渓は一列で登るが、全体のペースに遅れを取ることはなかった。
白馬大雪渓を終えるとかなり険しい区間。ここはもう、よく休んだ。高山植物の撮影もあったけど、きついきつい。
かなり上の方だけど途中の大岩の上で昼寝してしまった。
なんとか稜線にたどり着いて一休み。もう午後2時は回っていた。
最後のひと踏ん張りで、午後3時に白馬山荘着。
やはり普通の人より2時間は遅いなぁ。
けれど、この標高差を普段運動していない割にはよく登れたと思う。
荷物は軽くなるようかなり厳選した。
着替えは最低。防寒着は軽量でかつ高性能なもの。合羽だけは妥協しない。食べ物はメロンパンスティックやデニッシュなどの軽量かつハイカロリーのパン。無線機はハンディ機2台。(D☆とC4FMが一台で使える機種が無いので2台)
カメラはコンデジだけ。
水は十分持っていったので、これが一番重かったかな。
逆に楽だと思っていた下山に時間がかかった。
と言うのも、絶景が続くので、ついつい写真を撮ってしまうから。
スピードは出せるルートだとは思うけど、止まる止まる。(笑)
11時発の予定の白馬大池に11時に着いてしまう。1時間遅れだ。
ここで30分過ごしたから1時間半遅れている。
バスの時間になんとか間に合うかな?くらいなので、その先を急いだ。
乗鞍岳から急な下山、天狗原までは誰よりも速かったと思う。
後半無理すると危険なのだけど。ここで40分挽回した。
天狗原から栂池自然園までは頑張ったけど5分か10分くらいしか挽回できなかった。
脚はかなり辛い状態だった。
標高約1900mまで降りれば下山は終わり。1000m降りればいい。
とは言え富士山のように砂走りは無いので1000m降りるのは楽じゃない。
1000mで済んでよかった。これ以上、1600m降りろと言われたら途中で脚が・・・大ブレーキになったかもしれない。
今度来る時は電車の時間遅くして、早く降りられたら早く帰る、にしようと思う。