長電話

~自費出版のススメ~

ペルシャの土壇場

2009-06-24 | 政治
イランの大統領選挙後の世情が荒れているとの報道が続いています。ブッシュ元米大統領に悪の枢軸呼ばわりされたわりには限定的であれ選挙もやってるし、マスコミも世論もある国ですから、同じ肩書をもつ北朝鮮やミャンマーとは一緒にはできず、また天安門事件のような独裁対民主派(悪玉vs善玉)の構図でもないようです。

日本では、民主的とみられるムサビ師率いる改革派というのは実はパーレビ王朝を倒したイラン革命の主役・ホメイニ師の直系で、彼等は革命の理念に戻ろうといっているのであって、自由や政教分離を叫んでいるわけではなく、選挙結果、それも正確な数字の開示を求めているだけのようにも見えます。

一方、体制側の最高実力者というわれるハメネイ師は、ホメイニ師の後を継いだ、日本でいうと小泉(ホメイニ師にあたる)の威光でデタラメばかり言う二流学者・竹中平蔵みたいな人らしく、アフマディネジャド現大統領と組んで反米を中心としたイスラム的ポピュリズムを叫ぶ人とか。

つまり、体制うんぬんの問題ではなく、どうも権力闘争の色合いが強いのではないかと思えるのですが、どうでしょう。

事態が収束しないのもタイの暴動時と同様、預言者カラーである「緑」を反政府組織が身に付けているから軍が手を出せないからとか、ラフサンジャニというハメネイ師のクビを切ることのできる人がいて権力が分散していたりと、一時の日本並によく分からないイランの政治状況です。