長電話

~自費出版のススメ~

盧武鉉氏の選択

2009-05-25 | 政治
週末に韓国の前大統領盧武鉉氏の訃報が届きました。地域コミュニティーがしっかりとあり、家族の絆が強いコネ社会であるかつての韓国社会と、決して譲ることのない気の強い韓国人の国民性に詳しい人ほど、「日本人みたい」「いい人だったんだ」と、そのらしくない自殺という対応を不思議がっていました。

しかし、昨今の韓国の自殺率はOECD加盟国で最高なんだそうで、昨年の自殺数も1万2174人と多く、芸能人の自殺もよく報じられている印象もあります。ITや経済優先の政策のせいで地域・家族が分断され、かの国でも人と人との繋がりが薄くなっているのでしょうか。

世帯に一つであったテレビ(パソコン)が部屋毎になり、電話は個人で持てるようになり、景気を左右する電化製品が家族を蝕んでいきます。経済的理由で生活が立ち行かなくなり死を選ぶ人の割合が世界でも増えていますが、心の拠り所を失って死に追い込まれるというのも元をただせば、それもまた経済的理由といえるでしょう。