『The World』――それは1200万人がプレイする世界最大のネットゲーム。ハセヲはそこで、PKKを繰り返し刃を振るい続けていた。全ては、現実で意識を失い続けている少女・志乃を救うため。だがその手がかりである『三爪痕』と出会ったハセヲは謎の力により、レベル1へと引き戻されてしまった! 全てを失ったハセヲは志乃を救うことができるのか!? 『.hack//G.U.』がゲームシナリオを手がけた浜崎達也により、小説となって登場!裏表紙より。
最近の「.hack熱」は一体どうしたというのだ。
・・・・・・いや、これは最早「爆熱」。
「G.U.」は「ゴッドフィンガー・馬に蹴られて地獄に墜ちろ」なんつtt
プロローグ
――取りもどす。すべてを。
第一章 三爪痕キャーPKよー!
「助け・・・・・・!」
悲鳴を、つづけざまの罵声が塗り潰した。
もうおしまいよー!
「弱いやつは、リアルでもネットでも狩られるのさ!」いよっ、待ってました!
女斬刀士がいよいよ呪療士に剣をふり上げたとき、岩場から、すべてを俯瞰していた黒い影は舞い降りた。
「<死の恐怖>・・・・・・PKKのハセヲかっ!」主人公キター!
叫んだボルドーが構える間もなく、黒衣の錬装士ハセヲは女斬刀士の背後に立っていた。
ベースは銀髪の少年タイプである。しかし人と呼べそうなのは首から上だけ。その躰はまがまがしく呪われていた。鋭い突起で覆われた生体装甲に、長い尾をひきずった姿はまるで太古の剣竜 鎧竜を彷彿とさせた。錬装士として三種類の武器をあやつる3rdフォームまで最大強化した、全体の五%にも満たないレベル100越えの廃人プレイヤー。その存在そのものが、まさに『The World』では、リアルと生活を棄ててゲームに没入する人外の 魔 物 だ。まさに選ばれし者。
うわーすごいなー憧れちゃうナー。
ハセヲが、「中の人」の三崎亮が『魔物』になった理由は『半年前』に遡る。
「・・・・・・PCと同じ名前?」
「ハセヲは、ハセヲ君じゃなかったんだね」
愉しげな笑み。端で聞いていればまったく意味不明な会話だろう。しかし、それが互いの距離をぐっと近づけた。
ネットゲームの世界では、自分の分身であるPC『ハセヲ』と『志乃』として。そして二人の関係はリアルへと広がっていくはずだった。亮は告白するつもりだった。恋をしたから。志乃に。だから目の前の、足が竦むほどキレイな年上の彼女に。リアルの志乃に――( ・∀・)ニヤニヤ
「キレイなお姉さんは好きですか?」ってやつですな。
ただし後に我々読者は、彼女が「少年の純情を弄ぶ魔性の女」だと知るこt
しかし、あの日が。亮が志乃と話した最後の日だった。うわーいったいなにがあったんだろー
世界観も、会話も、取引も、仲間も――すべてのコミュニケーションを拒絶し、いい換えればゲームであることすら否定して、それでも三崎亮は『The World』に留まっていた。亮はハセヲとして『The World』に在らねばならなかった。なぜなら――『危ない宗教集団』的に有名なギルド『月の樹』の幹部・榊が登場だー。
「殺意のカタマリのようなPCだな・・・・・・<死の恐怖>のハセヲ君」
漫画では良い人だった彼、小説ではシステムを超越するのか要注目。
ま、今は『宗教集団』のPK・PKKイクナイ運動に構っているヒマはありませン。
『半年ぶり』にオーヴァンから呼び出しがあったのです!
いざ行かん!
『Δ隠されし 禁断の 聖域 グリーマ・レーヴ大聖堂』へ!
旅路の果てまでも、頭上に星々のかがy
――――「このゲームにはふしぎな自律性がある」かつてハセヲと志乃が所属していたギルド『黄昏の旅団』を率いていた男・オーヴァン登場。
あのときと同じ靴音を響かせて、彼は聖堂に現れた。
『左腕は異形』である彼の正体とは・・・・・・!?(すっとぼけ)
「三爪痕とまみえる勇気はあるか?」
色眼鏡の奥に秘めた真意は容易につかめない。
「なに・・・・・・?」
「もうすぐやつがもどってくる・・・・・・この悲劇の舞台に」
「これは、おまえにしか託せないことだ」ハセヲにそう言い残し立ち去るオーヴァン。
そして入れ替わりに『やつ』が現れる。
――――「蒼炎をまとった謎のPK・・・・・・」ここで会ったが100年目。
「蒼い炎・・・・・・」
廃人のハセヲさん、やっちまってください!
(こいつは・・・・・・?)順番は、「予感、違和感、徒労感」の方が社長っぽくていいと思いまス。
いったいなんだ。蒼い炎から現れたことも、なにもかもが異常だった。亮は奇妙な反応を感じた。これは防御なのか? 様子がおかしい。まるでRPGの強制イベントで無敵のモンスターに挑まされ、敗北を強いられるような徒労感、違和感、予感。
ぐわっ、とツギハギの手が広げられる。これはwww
まばゆい閃光が複雑なデジタルの紋様を綾なすと、直後、亮の脳をゆさぶる衝撃が襲った。
「がぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ・・・・・・・・・・・・!」
やっぱり文章化の限界って、あるよ。
そして亮の世界は暗 転した。
第二章 レイヴンログイン直後、ハセヲは、アスタとIyotenという2人組に捕まる。
八ヶ月前。
三崎亮は、初めて『The World R:2』にログインした。
(悪意のある表現)
「うむ。誰にでも初めてのときはある。拙らでよければ、いろいろ教えるでござるよ」いやー親切な人たちだナー。
なぜか時代劇っぽい口調でアスタがいった。
「うんうん。初心者に優しくするのはルール以前のマナーだからね~」
Iyotenが相づちを打った。
運がよかったね、ハセヲ!
「錬装士って、いくつも武器、使えるんじゃなかったっけ?」『特別なイベント』で解禁はともかく、そのイベントが期間限定なのはどうかと思うんです。
キャラクター作成画面の説明にはそう書いてあったはずだが、ハセヲが持っている武器は双剣だけだった。
「そうか、ハセヲは錬装士でござったな」
アスタが説明した。複数の武器を装備できる錬装士だが、最初に使えるのは一種類だけで、二種類以上の武器を使いこなすにはジョブ・エクステンドと呼ばれる特別なイベントをクリアしなければいけないという。
「ときに、ハセヲはなぜ錬装士を?」なんでや!
「いろいろ使えて良さそうだから」
この返事に、アスタとIyotenはいきなり声を上げて笑いはじめた。
『いろいろ使え』たらカッコいいやろ!
・・・・・・ハセヲはゲームの事前調査をしないタイプっと。
ベテラン2人の支援もあり、ハセヲは無事初めての冒険を終え・・・・・・
「ありがと・・・・・・」( ゜д゜)!?
素直な感謝の気持ちをこめてふりかえったとき、
「!?」
ディスプレイに映ったのは刃の切っ先だった。
「宝箱のアイテムは、きみの獲物・・・・・・」つーまーりー・・・・・・
刀をちらつかせたIyotenがにやりと笑う。
「拙らの獲物は、きみ~」
アスタはおどけるようにハセヲを指さした。
「あっけないねぇ・・・・・・」\(^o^)/
「インしたばかりの初心者は、こんなもんでござるか」
「くっ糞ゲー!糞ゲーだね!」
でも道中の基本システムの説明は真面目にやってくれていたという・・・・・・
ここまでが「こういうこともあるんだぜ」って解説だと思えなくもない。
ハセヲの死体を蹴り飛ばしながら愉快な気分に浸るアスタとIyoten。
そんな2人を謎の銃戦士が撃ち殺す。
――――「Welcome to 『The World』」(´・∀・`)ヘー
それが亮――ハセヲとオーヴァンの出会いだった。
時は今に戻る。
『蒼炎をまとった謎のPK』三爪痕に敗れたハセヲ。
なんと中の人の亮は『数時間』意識を失っていた模様。
三爪痕を逃がすわけにはいかない。この半年間『The World』を彷徨い続け、ようやく見つけた犯人を逃がすわけにはいかなかった。すぐさまThe Worldに再ログインした亮が目にしたのは・・・・・・
「レベル1!?」世界が壊れて
ステータスを確認して絶句する。武器は初期装備。アイテムは空。これまでに入手したすべてのメンバーアドレスも消えていた。
八ヶ月間が。
ハセヲとして『The World』で費やした膨大な時間を喪失したのである。
しまったので
死にます
さようなら
・・・・・・て、おい。
呆然とするハセヲの前に、謎の拳術士・パイが現れる。
「・・・・・・おれの噂、知ってんだ? なに、あんたおれのファン?」くぉらハセヲ!
「子供は趣味じゃない」
「おれもオバサンには興味なし」
「御」とか「様」とかつけr
「我々のギルド『レイヴン』なら、あなたの探している三爪痕の情報が得られるかも」kwsk!
パイに連れられて、ハセヲは『レイヴン』の@HOMEへ。
その先に待っていたのは・・・・・・
「『知識の蛇』へようこそ」
蓮座が空中で停止すると、妖扇士の男――八咫が、気むずかしそうな若い男の声でいった。『知識の蛇』とは、この謎の空間の名前だろうか。そしてパイの態度から、八咫はおそらく『レイヴン』のギルドマスターと思われた。
「――『The World』には仕様を逸脱したものが存在する」(´・∀・`)ヘー
「?」
「それは事象であったり、対象であったり、様々な表出のしかたをする。本来の『The World』にはないもの。我々は、それらイリーガルなものを総称してAIDAと呼んでいる」
「AIDAは、まだ一般プレイヤーには知られていない。しかしハセヲ、きみは知っている。そしてAIDAの脅威を――」これは・・・・・・
八咫が言葉を切った直後、新たな映像ウィンドウがいくつも開いた。
ハセヲはキレていい。
――――オレハココニイル。八咫たちはAIDAの件でハセヲに協力を要求、いや強要。
否、それは内から響く声であった。 ・・・・・・三崎亮の? いいやハセヲの?
当然ハセヲはお断りいたします( ゜ω゜)
「自分のPCから内なる〝声″を聞いたことはない? その〝力″を制御するすべを持っているのは我々『レイヴン』だけよ」M2D「解せぬ」
声。
亮は苛立ちまぎれにハセヲを強制ログアウトさせた。そしてM2Dをむしりとると壁に叩きつけた。
ここで2章終了ー。
「某きゅん呼びの似合うキャラ」の出番までもう少しだよ!
でも7時回ったから終わるよ!
漫画よりもゲームに近い・・・・・・?と思わせてからのーという展開が待っているよ!
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