今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

紳士の言い逃れ 土屋賢二 2013年8月10日 文藝春秋

2015-03-26 07:29:40 | 108円
どういう本だかまったく予想できずに買った本。基本的に題名しか見ないから。続き物はカバーと中身があってるか確認する。
まえがき
 本書は週刊文春の連載「ツチヤの口車」を集めたものである。集めただけかと思うかもしれないが、どんな精密機械も、バラバラの部品を集めたものなのだ。しかも本書は集めただけではない。不要な部分を大胆に削って、翌日には元に戻し、大幅に修正を加えては一時間後に元に戻した。その間、幾度となく妻の機嫌を損なったが、機嫌は元には戻らなかった。
なんなんだよwww
そして軽快にグダグダと続いた「まえがき」の締めは、

 ここまで読んでもなお買う気になれない恥ずべき人はごくわずかだろう。わたしの試算では、本書に目もくれなかった者は一億一千万人余り、本書を手に取った人は、文字の読めない幼児を含めて二十人、まえがきをここまで読んだ人は八人、それでも買う気になれない人はわずか七、八人である。その中に入った人に言いたい。自分が恥ずべき人間だと自覚し、本書を買って名誉または不名誉を挽回してもらいたい。
これは酷い。1ページも読まずに買ってよかった。

中身。やっぱり軽快にグダグダと笑える笑えない話が続く。

想定外の出来事

 論理的には「想定外のことが起こる」と想定しておけば、何が起こっても想定外になることは避けられる。実際、われわれは人類の経験や個人の経験から、想定外のことは必ず起こると想定している。それでも、想定外としか考えられないような驚天動地の出来事が起こり、自分の考えの甘さを思い知らされるのだ。
「偶然の成功はあるが、偶然の失敗は無い」って何かの本に載ってたな。事実というか真理というか、常識だと強く思う。



年を取ってからの思考法

 老人は、若者の「完璧じゃなきゃイヤだ」という駄々っ子的思考法を脱却し、ダマしダマしでも死ぬまでもってくれたら儲けものだと考えているのだ。人間的にも謙虚になっている。
そんな大人、修正してやるッ!・・・と行動を起こす程若くない。態度には出てるかもしれないけど。修行不足ですナ。



打つ手がない

 結局、小指が曲がったまま固まるのを待つしかない。そう思ってから気がついたが、「打つ手がない」と分かれば、たとえ痛みが死ぬまで続いたとしても、意外にすんなりその事態を受け止められるのではなかろうか。効くかどうかはっきりしない治療法がいくつもあったりすると面倒なことになるが、打つ手がなければ、あきらめる以外何もしなくていい。打つ手がないのだからあきらめるのは簡単だ。「練習次第ではピアノが上手に弾けるかもしれない」と一抹の希望を持っている方が苦しい。病気でもピアノでも何でも、打つ手がないと観念した方が簡単にあきらめがつく。
『それでもと言い続けろ』って誰の言葉だっけと調べたらマリーダさんだった。明日はUCを読み返そう。
ティエリアさんの三段活用も我々は忘れてはならない。「これしきのことで!」「それでも!」「だとしても!」。



奨励されない仕事

 少年の動機を「好きだからやっている」から「金目当て」にすり替え、「報酬や好待遇と引き換えでないとやってられない」と思いこませれば、自発的にやろうという気を奪えるのだ。
老人が自宅の側で遊んでいる子供たちを追い払う話から。これこそ本当にあった怖い話。



俺はブックオフで買っちゃったから著者的にはよろしくない読者なので、せめて皆様方におかれましては新刊をお買い求め頂けますようお願い申し上げる次第でございますです、はい。こういうのが読めるなら週刊誌も悪くない。


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