またまた日本全国一億二千万人が創った名言・箴言・格言・警句。すごいものです!一般人が生みだす言葉の力強さと皮肉とスゴ味は。たとえば「今日も無事、小便できる幸福よ」――。本当にじっくり読んでみて下さい。何か痛快な気持ちになって、日本と自分の置かれた状況が見えてきませんか。どうぞ御愛読を。元の本は1990年。
先日の本と違って、『発言者の年令、肩書、職業が一切無い』。1つだけ「昭和天皇の発言を引用した発言」を入れちゃったらしいけど、『その一言以外は生きている会話からいただいたもの」。つまりリアルにパブリックピーポーがスピークしたワード。
20年前からメモしてきたもので3冊目の名語録ということは、90年の7年前からの分、昭和末期~そして平成へ・・・な一般人の発言と考えるのが妥当、かな。
「本音で生きろなんて言うけど、建前で生きるのもカッコいいよ」
「宗教のために戦うなんて、そんなものは宗教じゃありません。もし戦うなら、自分と戦うことが信仰。そして人を愛することが宗教です」
「柔らかく、ねばり強い地金と、もろいけど硬い鋼を組み合わせてあるから日本の刃物はよく切れるんです」
「オレは年をとったという不安もあるよ、でも年をとってないんじゃないかという不安もあるねェ」
「日本人は良いものより、有名なものが好きなのです」
「宗教は信じることです。哲学は疑うことです」
「老人に生きがいを!無理言っちゃいけないよ。生きがいがなくなった人を老人て言うんだよ!」
「農家に嫁が来ないんじゃない。お前に嫁が来ないんだ!」
「ブスの方ってうらやましいわ。年をとっても落差がないでしょう。その点、美しいと言われて、それから年をとるのって、とても残酷よ」
「履歴書なんて終了札の入ったパチンコ台と同じだよ。この台は前によく出たよと知らせるだけで、これからも出るとは書いてない」
著者の解説が一切無いのに俺がウダウダ書くのは野暮ってもんだろう。
こういう「名言」が197ページ。1ページに4-5個かな。ちょいちょい『前川しんすけサンの面白い漫画』が入るのと、大きな文字で1個だけのページもあるから平均3個で計算してみても、載せも載せたりその数591個。「××個のルール」的な本どころか雑学本すら超えるお得感ですナ。
文庫版へのあとがき俺は解説をしなかったことの方が「うまい」とも「ずるい」とも思った。
発言者の年令、肩書、職業が一切無いことが、「うまい」とも「ずるい」とも言われた。
前の2冊だけでなく、こういう本の最新版も欲しいと思えた本。
何かに関する誰かの解説の賛否を考えるより、何かに関する賛否を考える方が楽しい気がする。
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