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1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

機動戦士ガンダム第08MS小隊(上) 原案/矢立肇 著/大河内一桜 1999年5月1日 角川書店(2回目)

2015-09-13 08:24:14 | ガンダム
前回は3章まで、今回は4章~最終7章まで。

3章までのあらすじ
新米兵士シロー・アマダ少尉は、地球に向かう途中でジオンのかわいこちゃんアイナ・サハリンと運命の出会いを果たす。
その後地球にて問題児ばかりの8小隊の隊長となったシローは、いよいよ隊長として初めての実戦に挑むのでありました。


第四章 焦燥

「出撃前に、隊長から訓示がある」
「隊長、どうぞ」
 促すようにカレンが言った。シローに向けた視線には、何か言ってみろ、聞いてやろうじゃないか――そんな態度がありありと見て取れた。カレンは、シローを試しているのだ。
おk、売られたケンカは買ってやんよ( ・ω・)つ≡つ


「俺は、まだ君たちのことをよく知らない。また、君たちも俺のことを理解してくれてはいないと思う。しかし、我々の目的は共通している。それは、ジオンを倒すこと。そして、生きて帰ることだ」
今回は作戦を成功させることは勿論だが、なにより生きて帰ることだ。俺は君たちを死なせないよう努力する。だから、君たちも死なないように全力をつくせ。以上だ」
不意打ちで言わされたのによく言った。
ジオンをやっつける権利をやろう。アイナはやらん


今回の作戦は、一部の部隊が陽動として動く間にジオンの前線基地を叩くのが狙い。
そしてシロー率いる8小隊は陽動役・・・・・・新米に任せて大丈夫なの?
(やってやるさ。この任務を成功させて、他の小隊長にも、ジョシュワ曹長たちにも、俺がピヨピヨのヒヨッコじゃないってことを認めさせてやる)
その気負いが、まずかった


 午前10時28分。
 8小隊は、ジャングルの中で小休止をとっていた。
 出発からは一時間半が経過している。作戦開始時間は午後2時15分。道程は半分を越した所なので、順調すぎるくらいのスピードだ。
『ポイントマン』として部隊を先導したカレンが優秀なおかげで、順調に進む8小隊。

ところが、ここでヒヨッコの意地が発動。
「ここで部隊を二つに分けよう」
「なんですって!?」
「分隊は、こっちの滝のあるルートを通って、敵拠点の北側に出るんだ。その後で、もう一つの分隊が南側から攻める」
「うまくすれば敵拠点に大打撃を与えることができる。そうでなくとも、敵拠点が援軍を大量に要請すれば、その分、本隊の作戦がやりやすくなる」
・・・・・・悪くなさそうじゃん?


「滝のルートには問題があります」
 カレンが落ち着いた口調で、カレンが言った。
「問題?」
「はい。コジマ大隊長が言われた、ジャングル内の民間人。滝のある付近は、彼らのテリトリーです」
 シローは着任時にコジマ中佐が言っていた言葉――「ジャングル内の民間人には干渉するな」を思い出した。
「別に彼らの村を戦場にするわけじゃない。通らせてもらうだけさ」
カレンの指摘にも『自信たっぷり』なシロー。
南側をカレンたちに任せ、1人で北側、問題の『滝のルート』を進む。

(見てろよ、ジョシュワ曹長め。俺がヒヨッコかどうか見せてやる)
うん、確かに見せつけたよ・・・・・・。



「見たことのないタイプだね」
 双眼鏡を覗きこみながら、キキ・ロジータが言った。
「おそらく20歳にはなっていないだろう。16、17歳といったところか。
ヒロインktkrって、え?
水浴び無し、だと・・・・・・?


 彼らは、連邦軍でも、もちろんジオン軍でもない。現地の民間人が組織した私兵――いわゆるゲリラである。つまり、彼らが、コジマ中佐が言っていた「ジャングル内の民間人」なのだ。
そのゲリラたちが、シローのガンダムをロックオン!

『テキパキと』指示を出したキキは、最後にマティ(8歳)に村への報告を任せる。
 この顔のある白いモビルスーツは、マティが初めて見つけた敵だ。その報告を、できればマティ自身にやらせてあげたい。キキはそう考えたのだ。
外見には『少女らしい飾りっ気は認められない』といっても、
こういった気配りは少女らしいキキです。

しかし・・・・・・
 それは、森の中に隠れるように、ピンと張られていた。
「――!」
 その不自然な糸が何を意味するのか。マティは瞬時に理解した。
 しかし、遅かった。
あああああ・・・・・・

幸い命は助かったものの重傷を負ったマティ。
爆発によりガンダムへの奇襲が不可能になった以上は撤退するしか・・・・・・
 白いモビルスーツが動いた。
(見つかった――!?)
ゴクリ・・・・・・

 AR75のセーフティを外す。
 そのキキの目の前で、モビル―スーツの胸がいきなり開いた。そして、中から連邦軍の服を来た青年が姿を表した。
※原文ママ。
 青年は銃も構えていない。ただ、何かを探していることは分かった。
Q.何してんだー?
答えはもう少し後でわかります。

ガンダムを降りたところをゲリラが見逃すわけもなく、拘束されてしまうシロー。
・・・・・・うかつすぎるぞ、シロー・アマダ!



ゲリラの村へ連れていかれたシローは、キキの父にして村の長バレストと対面。
作戦中であること、部下が待っていることを話して解放を願うシローだけど・・・・・・
「だが、攻撃に失敗したらどうする?」
「失敗したら、その時は仕方ない、最後まで・・・・・・」
「君のことではない。我々だ」
へぇ?


「そうだ。もし、連邦のモビルスーツが基地の後ろに出現したら、ジオンはどう思う。我々が連邦軍に協力して、テリトリーの通過を認めたと考えるだろう」

「もし、我々が連邦軍に加担したとなれば、ジオンは我々を敵と見なして、攻撃をしかけてくるだろう。そうなれば、向こうはプロの軍隊。アマチュアにすぎない我々に、勝ち目はない」
 彼らはジオンと連邦の微妙なバランスのもとで存在している。シローは、初めてそのことに気づいた。
「戦術」では非凡な才を見せていたシロー。でも「戦略」の視点が足りなかった。
「戦術」と「戦略」の違いは各自ディクショナリーを引きたまえ!


「連邦はジオンとは違う。無関係の民間人を虐殺するようなことはしない。それに、ルウムの頃と違って、今は連邦にもモビルスーツがある。それから・・・・・・」
必死の説得を続けるも・・・・・・

「お願いだ・・・・・・部下・・・・・・が・・・・・・・・・・・・」
 視界が霞み、シローは無意識に落ちていった。




「ゼロだ」
 カレンの短い一声が、午後2時15分を告げた。
Q.(隊長は)何してんだー?
A.オチてるー!




第五章 捕虜

 既に日が落ちているのだ。どんなに長引いたとしても、作戦は終わっているだろう。
【悲報】シロー、間に合わなかった
「待たせてくれたじゃないか(怒)」で済めばマシな状況。
8小隊の部下たちは無事なのか・・・・・・

「よう、隊長さん」
 入ってきたのはエレドアだった。ゲリラの村に来たとは思えないほど、リラックスしている。
【祝】8小隊の部下はみんな無事


「連中に薬や食料をやるって約束したんですよ。ガンダムや隊長さんじゃ腹の足しにもならねえし、二つ返事でしたよ」
「薬や食料って、まさか軍の・・・・・・」
そういうことだいね。


「だけど、隊長さん、運がいいぜ」
 エレドアが、シローの耳に顔を近づけ、ささやくように言った。
「連中、兵隊が嫌いだから、殺されちまってもおかしくなかったんだ」
 そうなのだろうか。
 シローは、柵の向こうに立っているキキを見た。一度だって、殺されそうな気はしなかったが・・・・・・。
新米だから「軍人の雰囲気」が無くて、強く警戒されなかったってことかなぁ?
または部下を想う気持ちだけは通じたとか・・・・・・

「早く出な。それとも、ここが気に入ったのかい?」
 柵の向こうで、キキがからかうように笑った。
キキ、カワイイ!
シローが殺されなかった理由は「運が良かった」で!


シローが寝ている間に、今回の作戦は『ほどほどの成功を収めた』。
 新任隊長シロー・アマダを迎えた8小隊も、目立った戦果こそないものの、まずは無難に作戦を遂行した。新任のシローが陽動を行うことに反対だった者たちも、この結果には黙るしかなかった。
わーい(∩´∀`)∩
やったね、シロー!


 実際には、ジオンの拠点を攻撃したのは、ジョシュワ曹長が指揮する、シロー以外の8小隊だった。彼らは、たった二機のガンダムとブラッドハウンドだけで拠点を攻撃し、一人も欠けることなく撤退してみせたのだ。見事な手際といっていいだろう。少なくとも、シローが考えている以上に、8小隊は優れた部隊だった。
貴重な「ガンダム」が配備された8小隊に長くいるカレンとエレドア、
ジムで何度も実戦を経験しているサンダース。
それに新米のミケルもパニックを起こすようなことは無かったみたいだーね。
小隊としての力は、コジマ大隊に8つあるMS小隊の中でも最高レベルに違いない。
シロー?隊長?何のことです?


「しょうがないじゃないですか、約束しちまったんだから」
 虚偽の報告書を書くのをしぶるシローを、エレドアが説得した。
「隊長がゲリラに捕まったんで食料ください」なんて報告したらブッ飛ばされるわな。
作戦自体はどうにか格好がついたんだから、「余計なトラブル」は報告しないが吉。

(それでいいのか・・・・・・)
 シローは自身に厳しく問いかけた。
これでーいいのだー(いいのだー)



「どうして、隊長がゲリラに捕まってるって分かったんですか」
「なあに、簡単な推理だよ。迂回するためには、ゲリラのテリトリーをかすめなくちゃならない。迂回したはずの隊長は、いくら待っても現れない。とくりゃあ、ゲリラの仕業だろうなんて、初歩の初歩よ」
エレドアの名推理。


「だけど、ジオンの罠って可能性あるじゃないですか。どうして、隊長はトラップにひっかからないって思ったんですか」
そう、気になるのはこれ。
実際今回の作戦では、ジオンの地雷を踏んだ陸ジム(中破)もいるのです。


「エレドアさんは、隊長をパイロットとしては評価しているってことですか?」
「ま、まあな。甘ちゃんだけど、パイロットとしての腕は悪くない。俺が見たところ、ジオンのトラップにひっかかるようなヘタクソじゃねえな」
ちゃらちゃらしている割に、意外としっかり見ているエレドア。
部下を持つ人はいつもいつでも油断大敵ですぞー。


さて、その『甘ちゃん』は偉い人が集まる会議場におりました。
「つまり、君はゲリラと取引をしたと言うのかね」
 ウィン参謀が、震える声で尋ねた。
「はい、その通りです」
 シローは、きっぱりと答えた。
自己申告しよった!この甘ちゃんが!
だが、そういう生き方は嫌いじゃないくま。(CV:古谷徹)

処分を願い出るシローに、コジマ大隊長が出した結論は・・・・・・
「通常なら軍法会議を開くところだが、今は非常時だ。一人でも戦力は惜しい。だから、アマダ少尉には、代わりの罰としてゲリラへの物資移送任務を申しつける。危険な任務だが、異存はないだろうな」
あらっ、そんな軽い処分でいいのかしら。

『捕虜少尉』だの『ゲリラのスパイ』だの周囲から数々の蔑称をつけられながらも、
シローは『黙々と軍務に励んだ』のであります。
嘘の報告書を書くよう唆したエレドアも少しは反省しる。
「バ~カ、本当に銃殺刑のはずだったんだよ。それを、あの日和見のオヤジがお咎めなしなんてするから」
「そうなんですか?」
kwsk。


「だから、おまえは子供だってんだよ。あのオヤジが、そんな部下思いのはずねーだろ。自分の大隊からそんな人間を出すとな、部下の把握ができてないって出世に響くんだよ」
「あ、そうなんだ」
「そうそう。大人はね、おまえらが考えてるより、ずっとしたたかで複雑なんだよ」
つまりシローはそこまで読んで・・・・・・ないな。


 カレンには、あの時、シローが単独で行動した理由が分かっていた。生意気な部下――つまり、自分に対して、自分の実力を示したいと思ったからだ。
若干・・・・・・いや、なんでもないでーす。

戦争を知らずに隊長になり、てきとうに軍歴を重ねたら出世して部隊を離れる・・・・・・
そういう『士官というものが好きになれない』カレン。
前の隊長も、『あえて危険な戦場に連れ出し』たらさっさと後方に引っ込んだヘタレ。
「まさか、あんなにバカだとは思わなかったよ・・・・・・」
『最低限の兵士より、今の自分は劣る存在』――
そう落ち込むシローだけど、8小隊の面々の評価は意外と悪くない模様。



1週間後。
ゲリラとの取引の日。
「コンテナの準備ができたぞ。置いてあるから、勝手に運んでいかんかい」
「ありがとうございます、ニッカード大尉」
「じいさんでいいと言っとるだろうが。何度言ったら分かるんじゃ、青いの」
 大声で言って、じいさん――ジダンは親指を立てた。
じじい、いいじーさんじゃあないか。



物資を受け取りに現れたゲリラたちの中にはキキの姿もありました。
「聞きたいことがある」
 キキの言い様は、ぶっきらぼうなものだった。その言い方が、シローには妙に女の子らしいものに聞こえた。
「聞きたいこと?」
「そうだ。おまえ、どうしてモビルスーツを降りた?」
シローが捕まった日のことだいね。
うむ、これはおかしな点。
何か探しているようだったけど、銃も持たずにだから「敵」を探していた訳ではない。

シローの答えは・・・・・・戦場においてはあまりにもズレたものでありました。
 シローの答に唖然としたキキは、しばらくして、ようやく言った。
「バッカじゃねえのか、おまえ」
バ、バカって言った方がバカなんですー!


「これ、返すよ」
キキが差し出したのは、捕まった時に取り上げられたアイナの時計。

 キキは、シローに押し付けるようにして、時計を返した。
「考えてみたらさ、時計なんて必要ないんだ。分刻みで動くようなこと、やってないしさ。本当なら〝戦利品″を返したりしないんだけど・・・・・・特別だからな」
 と、照れたようにキキは口を尖らせた。
キキ、カワイイ!
うじうじバカはどうでもいいよ!だってキキがカワイイから!




もっかい分ける
お、俺は悪くねぇ!キキがカワイイんだ!
俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!



三回目


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