発見記録

フランスの歴史と文学

フランスの鼻 鼻のフランス語

2006-12-05 06:44:10 | インポート

フランス語の文章では、鼻の描写によく出会う。11/24に「長くて真っ直ぐな鼻」としたのは?son nez long et droit?だが、そう聞いて私がまず思い浮かべるのはジョルジュ・サンドの肖像である。

天神茄子さんの「鼻の曲がり方と性格の曲がり方」(仏語西都逍遥)でド・ヴィルパン首相や「セゴレヌおばさん」の鼻をよく見ると、確かに若干「曲がっ」ている。
曲がった鼻をフランス語ではどう形容するのか。?nez crochu?は「鉤鼻」だからちょっと違う。コメディア・デラルテの人物を絵入りで解説したページで、パンタローネやプルチネラの仮面の鼻がこう呼ばれている。
いや?nez tordu?か?(画像検索結果

Nez tordu, trop large, trop long. La rhinoplastie est très certainement l'une des opérations vedettes de la chirurgie esthétique. Plus que toute autre opération, le résultat esthétique doit être sans reproche, tant il se voit. comme le nez au milieu de la figure.(Correction du nez : la rhinoplastie ? Doctissimo
(曲がった鼻、太すぎる鼻、長すぎる鼻。鼻形成は、美容形成手術でも間違いなく花形の一つに数えられます。他のどんな手術にもまして、美的な成果は完璧でなくてはなりません。それほど鼻は目立ちます、顔の真ん中にありますから。)

参考に、非対称asymétrieとfaceによる画像検索結果。デューラー若き日の自画像もある。
前にどこかで書いたが、鼻の形容longの訳が「長い」か「高い」かも迷うところ。
Si le nez de Cléopâtre avait été plus long, sa face en aurait été changée.
クレオパトラの鼻がもっと長(高)ければ、彼女の顔は変わっていただろう。
(パスカルをもじったアルフォンス・アレの箴言)
長年の疑問に答えが見えたようで興奮したのが、
「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら・・  フランス語のお勉強日記(1026)」 「フランスのブルゴーニュから」 2005/03/05  

問題は言葉による空間の切り分けかたなのだ。目で見て歴然とわかる鼻の形が形質人類学の対象だとすれば、それは文化人類学の領分になるのかもしれない。


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