毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「コロナウイルスで浮き彫りになった人間のココロ」No.3787

2020-02-16 22:09:28 | 人権
日本語学部2年生の学生たちが
次々と「新型肺炎と闘う中国人」というテーマで
作文をメールで日本に送ってきています。
私が課題を出したからなんですけど(笑)。
本来ならば、明日から二学期の授業が始まるはずだったのです。

その作文の中で複数の学生たちが書いているのは
「冬休み当初、まさかこんな事態になるとは思ってもいなかった」
ということです。
私も同感です。

学生たちは当局から与えられている情報をもとに、
「中国人民は一致団結してこの困難に打ち勝つだろう」
と結論付けています。


日本でも世界でも、
そんな中国人民を応援する活動があると
私も一昨日のブログで紹介しました。
しかし、
今や世界中を席巻しているコロナウイルスは
中国国内では武漢の人々を叩き、
アジア諸国では中国人を叩き、
世界ではアジア人を叩くという
一致団結とは矛盾する現象をも巻き起こしています。

日本国内では
和歌山県の病院の医師とそこに入院したことのある患者が
コロナウイルスに感染していると判明してから、
何と、
故郷納税の返礼品の受け取り拒否が問い合わせられたり、
県の健康相談窓口に電話で
「病院の患者の住所を教えてくれ」と要求されたり、
病院をドローン撮影されたりする事態になっているそうです。
酷い目に遭っている和歌山県の神経を逆なでし、虐めているのです。

これらの現象が示しているのは
人々の心の中のイメージや印象に操られた
短絡的発想が差別やイジメを生むということにほかなりません。
福島原発事故の後、
必死の思いで他の都道府県に避難した人々を
「福島県民=放射能」という鬼攻撃をした人々が
少なからずいたことと同じことが今起きています。

私は流通遮断という手段が必ずしも差別や人権無視ではないと
思う立場ですが、
今日の百田尚樹の「皆さん、政府は無能です」発言や
政府支持が41%に急落したこと(それ自体は歓迎しますが)の
その裏に人種差別や排外意識、自分本位の短絡思考の臭いが
芬々と漂っているのを憂うるものです。








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