毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「人間もシロクマも生まれる場所は選べない」No.1723

2016-07-28 11:35:33 | 自分事情

日本に生まれ落ちた私は子どもの頃からずっと

(なんか微妙に入りきれない…)みたいな、

落ち着かなさを感じてきました。

生まれついてのひねくれ者だからですかね。

しかし、長年日本で暮らすことによって、愛着も湧いてきました。

どんなに今の政権や社会のムードが嫌いでも故郷の国ですから、

日本は私にとってとっかえひっかえできない大切な国です。

なので、嫌だが好きだ、好きだが嫌いだ、みたいな

悲しい複合的感情を抱えて暮らしています。


「ホッキョクグマ」の画像検索結果 

そんな今日、

毎年夏休みの楽しみであるNHKラジオ「夏休み子ども科学電話相談」を聞いていて

共感するものがありました。

電話口で、ある子が

「どうして他の熊たちは森に棲んでいるのに、

シロクマだけ氷のある所に棲んでいるんですか」

と質問したことに対して

札幌市円山動物園参与の小菅正夫(こすげ・まさお)さんが、

「ホッキョクグマは、自分で選んで北極に住もうと決めたんでないと思うよ。

たまたまそこに居ることになってしまって、長い長い年月と世代を経て、

今のように変化し適応してきたんだと私は思います。」

と答えました。

当たり前と言ったらその通りです。

しかし、今日はこの小菅さんの言葉が、深く胸に入ってきました。

 

もう、日本住民であるのをやめて、息子の住むタイかどっかに行こうかしらと

むしゃくしゃしていたんですけど、

長い世代を経て北極に暮らしている熊の類的存在に

私の中で(ニンゲンも個人で完結するもんじゃないぞ)と何かが反応したんでした。

私という人間の境界線はどこにあるか、どこで何につながっていくのか。

何百年もの時を繋いで極寒の地でしたたかに生きる能力を備えたホッキョクグマに

ヒントをもらった感じです。

このさむ~い社会をあったかくする工夫と知恵を

ちょっとでも次の世代につなげよう、と。

最後まで、できることを淡々と。

「ホッキョクグマ」の画像検索結果

 

 


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