"Lush Life"
-words and music by Billy Strayhorn
( 参加者がピーターさんのところにいって曲について説明する)
Sheila:
それでは、イントロはどんなふうにするのですか?
(アルペジオです、と参加者が答える)
Sheila:
ヴァ―スはつけますか?
参加者:
はい。
Sheila:
みんな、ヴァ―スVerse(注1)は知っていますね?
多くの曲にはverseがついています。曲のイントロダクションの部分ですね。
注1)verse(英); 楽曲構成上、リフレイン(コーラス)の前に配置された序奏部分を指す。
リフレイン部分よりは短く、比較的平易に作られている。バースは歌ものに多く見られ、時には楽曲の冒頭部分に省略する事のできないバースが組み込まれる事もある。( ”音楽用語辞典” http://www.craftone.co.jp/cfa/Dictionary/index.html より)
verseを歌わない歌手も多いですが、ヴァ―スも歌うんですね?
参加者:
はい。
Sheila:
昔の曲にはverseがついている曲が多かったんですよ。
なぜかというと、映画のなかの曲が多かったからなの。
フレッドアステアがロジャースに歌っていたようにね。
ダンスをするまえに、”That's a wonderful to see you~♪”こんなふうに歌って、そして、ダンスをしたり、スイングしたりしてたの。
verseは必ずしもrubatoにする必要はないんだけど、rubatoにすることが多いです。
では、verseをうたって、合計1コーラス歌うのですか?
参加者:
いいえ。2コーラス歌います。
Sheila:
なにか特別なエンディングはありますか?
参加者:
いいえ。
ゆっくり終わる(slow down)だけです。
Sheila:
それでは、こんなふうに演奏者に伝えてくださいね。
「アルペジオでヴァ―スから始めて、2コーラス歌い、だんだんゆっくりにして終わります。」というふうに。
(ピーターさんがアルペジオを弾く)
Sheila:
あなたはこの曲の意味を知っている?
参加者:
ええ、あなたが教えてくれたんです。
途中から、mediumのSwingにテンポがかわり、最後はゆっくりになって終わる。
歌い終わった後、シ―ラさんから”Nice.”と声がかかり、ピーターさんから、「ここのコードはこっちのほうがいいんじゃないかな。」というアドバイスがある。
Sheila:
この曲はみんな知っているように、とても重い内容の曲なの。
この曲を書いたビリーストレイホーンはアルコール依存症で(注2)、この曲は彼自身について書いたものなの。
彼自身を蝕んだ、アルコールについての曲なのよ。
(注2)実際には、ビリー・ストレイホーンがこの曲を書いたのは、18歳頃だったと言われており、自分自身について書いたというよりは、その後の彼の人生が奇しくも自分自身が書いた曲のようになったというのが実際のところのようです(―筆者注)。
Sheila:
あなたがやったように、途中でアップテンポにすると、この曲全体のエッセンスが失われると思うわ。
少なくともわたしはそう思うの。
わかるかしら?
テンポを変えることはできるのよ。でもそんなに速くしないほうがいいと思うわ。
だめだと言っているのはないのよ。だけど、そんなに速くない方がいいと思う。
ほんとに酔っぱらってるみたいになっちゃうから。
わたしはこの曲にほんとうに深く共感できるの。
なぜならわたしもアルコール依存症を克服した経験があるからよ。
だから、テンポを変えるとしてもそんなに速くないほうがいいと思うわ。
それじゃあ歌詞にうつりましょう。
とてもいいんだけど、ちょっとだけわかりにくいところがあったの。
読んでもらえるかしら?
(参加者が読み始め、途中ですこし間が空く)
Sheila:
これは、歌手のみなさん全員にきいてほしいの。
歌詞を話す(speak)ということは、歌手にとってはほんとうに難しいことなのよね。
歌手はみんな歌を歌えるし、その歌の歌詞を知っている。
だけど、歌詞を"話す"ことはできないのよね。
わたしにとっても、歌うことと歌詞を話すことは、すこし違ったエクササイズなのよ。
みんな歌える(can sing)けど、歌詞を話すことはできないの(can't speak)。
あなたたちが曲を覚えるときに必要な練習は、歌い方を覚えること、メロディーを覚えること、歌詞を覚えること、それから、その曲がなにについての歌なのか、深く入り込むことなの。
そのために、歌詞を言ってみてください(say the lyrics)。
誰かに語りかけるようにね。
(シ―ラさんがLush Lifeのverseをゆっくり語り始める。)
この練習をみんなも試してみてほしいの。
歌詞を見てもいいから、読んでみて。
(参加者が読みあげ、シ―ラさんがいくつかイントネーションや発音についてアドバイスをする。)
Sheila:
あなたたちが歌う曲すべてについて、こんなふうに音読(speak the lyrics)してください。
この練習は、英語の勉強に役立つだけではなく、あなたの感情(emotion)にとっても素晴らしい勉強になるのです。
そうすれば、ほんとうに、深く、歌を歌えるようになります。
とてもよかったですよ。
(一同拍手)
vol.4に続きます♪
-words and music by Billy Strayhorn
( 参加者がピーターさんのところにいって曲について説明する)
Sheila:
それでは、イントロはどんなふうにするのですか?
(アルペジオです、と参加者が答える)
Sheila:
ヴァ―スはつけますか?
参加者:
はい。
Sheila:
みんな、ヴァ―スVerse(注1)は知っていますね?
多くの曲にはverseがついています。曲のイントロダクションの部分ですね。
注1)verse(英); 楽曲構成上、リフレイン(コーラス)の前に配置された序奏部分を指す。
リフレイン部分よりは短く、比較的平易に作られている。バースは歌ものに多く見られ、時には楽曲の冒頭部分に省略する事のできないバースが組み込まれる事もある。( ”音楽用語辞典” http://www.craftone.co.jp/cfa/Dictionary/index.html より)
verseを歌わない歌手も多いですが、ヴァ―スも歌うんですね?
参加者:
はい。
Sheila:
昔の曲にはverseがついている曲が多かったんですよ。
なぜかというと、映画のなかの曲が多かったからなの。
フレッドアステアがロジャースに歌っていたようにね。
ダンスをするまえに、”That's a wonderful to see you~♪”こんなふうに歌って、そして、ダンスをしたり、スイングしたりしてたの。
verseは必ずしもrubatoにする必要はないんだけど、rubatoにすることが多いです。
では、verseをうたって、合計1コーラス歌うのですか?
参加者:
いいえ。2コーラス歌います。
Sheila:
なにか特別なエンディングはありますか?
参加者:
いいえ。
ゆっくり終わる(slow down)だけです。
Sheila:
それでは、こんなふうに演奏者に伝えてくださいね。
「アルペジオでヴァ―スから始めて、2コーラス歌い、だんだんゆっくりにして終わります。」というふうに。
(ピーターさんがアルペジオを弾く)
Sheila:
あなたはこの曲の意味を知っている?
参加者:
ええ、あなたが教えてくれたんです。
途中から、mediumのSwingにテンポがかわり、最後はゆっくりになって終わる。
歌い終わった後、シ―ラさんから”Nice.”と声がかかり、ピーターさんから、「ここのコードはこっちのほうがいいんじゃないかな。」というアドバイスがある。
Sheila:
この曲はみんな知っているように、とても重い内容の曲なの。
この曲を書いたビリーストレイホーンはアルコール依存症で(注2)、この曲は彼自身について書いたものなの。
彼自身を蝕んだ、アルコールについての曲なのよ。
(注2)実際には、ビリー・ストレイホーンがこの曲を書いたのは、18歳頃だったと言われており、自分自身について書いたというよりは、その後の彼の人生が奇しくも自分自身が書いた曲のようになったというのが実際のところのようです(―筆者注)。
Sheila:
あなたがやったように、途中でアップテンポにすると、この曲全体のエッセンスが失われると思うわ。
少なくともわたしはそう思うの。
わかるかしら?
テンポを変えることはできるのよ。でもそんなに速くしないほうがいいと思うわ。
だめだと言っているのはないのよ。だけど、そんなに速くない方がいいと思う。
ほんとに酔っぱらってるみたいになっちゃうから。
わたしはこの曲にほんとうに深く共感できるの。
なぜならわたしもアルコール依存症を克服した経験があるからよ。
だから、テンポを変えるとしてもそんなに速くないほうがいいと思うわ。
それじゃあ歌詞にうつりましょう。
とてもいいんだけど、ちょっとだけわかりにくいところがあったの。
読んでもらえるかしら?
(参加者が読み始め、途中ですこし間が空く)
Sheila:
これは、歌手のみなさん全員にきいてほしいの。
歌詞を話す(speak)ということは、歌手にとってはほんとうに難しいことなのよね。
歌手はみんな歌を歌えるし、その歌の歌詞を知っている。
だけど、歌詞を"話す"ことはできないのよね。
わたしにとっても、歌うことと歌詞を話すことは、すこし違ったエクササイズなのよ。
みんな歌える(can sing)けど、歌詞を話すことはできないの(can't speak)。
あなたたちが曲を覚えるときに必要な練習は、歌い方を覚えること、メロディーを覚えること、歌詞を覚えること、それから、その曲がなにについての歌なのか、深く入り込むことなの。
そのために、歌詞を言ってみてください(say the lyrics)。
誰かに語りかけるようにね。
(シ―ラさんがLush Lifeのverseをゆっくり語り始める。)
この練習をみんなも試してみてほしいの。
歌詞を見てもいいから、読んでみて。
(参加者が読みあげ、シ―ラさんがいくつかイントネーションや発音についてアドバイスをする。)
Sheila:
あなたたちが歌う曲すべてについて、こんなふうに音読(speak the lyrics)してください。
この練習は、英語の勉強に役立つだけではなく、あなたの感情(emotion)にとっても素晴らしい勉強になるのです。
そうすれば、ほんとうに、深く、歌を歌えるようになります。
とてもよかったですよ。
(一同拍手)
vol.4に続きます♪