日本で貧富の格差が拡大してきた本当の原因 アトキンソン「21世紀の不平等」から考える
「子、孫と子孫が遺産を分割していくので大金持ちの資産は分散して行き、貧しい人達も資産を蓄積して豊かになって、両者ともに平均に回帰すると期待したい。しかし親の成功の結果は普通に考えられているよりも長く子孫に受け継がれているようだ。グレゴリー・クラーク(1957-)が各国の長期に渡る苗字と職業や所得との関係を研究したところでは、社会階層間の移動は意外に遅いという」
日本で貧富の格差が拡大する原因としては、いくつかの要因が考えられるところ、私が注目したのは、「親の成功」の結果が長く子孫に受け継がれているということである。要するに、社会が安定しているということである。
特に、日本の場合、成功して土地を所有するようになると、それだけで子孫まで安泰に暮らせることも珍しくない。税制に問題があるというよりも、土地が希少価値をもってしまった社会の当然の帰結ということかもしれない。
この記事も指摘しているとおり、格差が許容範囲を超えて拡大すれば、社会的な混乱につながるだろうし、このことはルソーが指摘していた。
そういえば、フランス革命も、不平等が根本原因だったという見方が可能である。
「子、孫と子孫が遺産を分割していくので大金持ちの資産は分散して行き、貧しい人達も資産を蓄積して豊かになって、両者ともに平均に回帰すると期待したい。しかし親の成功の結果は普通に考えられているよりも長く子孫に受け継がれているようだ。グレゴリー・クラーク(1957-)が各国の長期に渡る苗字と職業や所得との関係を研究したところでは、社会階層間の移動は意外に遅いという」
日本で貧富の格差が拡大する原因としては、いくつかの要因が考えられるところ、私が注目したのは、「親の成功」の結果が長く子孫に受け継がれているということである。要するに、社会が安定しているということである。
特に、日本の場合、成功して土地を所有するようになると、それだけで子孫まで安泰に暮らせることも珍しくない。税制に問題があるというよりも、土地が希少価値をもってしまった社会の当然の帰結ということかもしれない。
この記事も指摘しているとおり、格差が許容範囲を超えて拡大すれば、社会的な混乱につながるだろうし、このことはルソーが指摘していた。
そういえば、フランス革命も、不平等が根本原因だったという見方が可能である。