「自由業」弁護士の終焉
「今年2月に日本組織内弁護士協会が行った企業内弁護士アンケートで、勤務先を選んだ理由として回答が最も多く、半数以上が選んだのはワークライフバランスの確保であり、その比率が年々増えているという現実が話題になりました(「法科大学院『志望』をめぐる認識のズレ」)。この事実だけとれば、今の志望者の価値観が、独立した弁護士の「自由業」的な魅力から離れて、むしろ雇用関係の中で得られる安定に目を向け出しているという括り方はできてしまうかもしれません。ただ、それが本当に処遇面の妙味として、「自由業」の魅力にとって代わるものなのか、それとも「改革」がもたらしたこの資格の将来を見切った必然的な流れというべきものなのか、は一口には言い切れません。」
大企業の組織内弁護士として働くというのは、雇用関係に入るということであり、私のような脱サラした人間から見ると違和感を感じる。
私は、イソ弁時代を含め十数年間他人の下で働いてきたが、ずっと「独立して仕事が出来ること」を一つの目標にしてきた。
「独立不羈」の精神は、弁護士に限らずどんな人にとっても重要だと思うが、「雇用関係の中の安定」という価値がこれを上回ってしまうとすれば、悲しいことだと思う。
「今年2月に日本組織内弁護士協会が行った企業内弁護士アンケートで、勤務先を選んだ理由として回答が最も多く、半数以上が選んだのはワークライフバランスの確保であり、その比率が年々増えているという現実が話題になりました(「法科大学院『志望』をめぐる認識のズレ」)。この事実だけとれば、今の志望者の価値観が、独立した弁護士の「自由業」的な魅力から離れて、むしろ雇用関係の中で得られる安定に目を向け出しているという括り方はできてしまうかもしれません。ただ、それが本当に処遇面の妙味として、「自由業」の魅力にとって代わるものなのか、それとも「改革」がもたらしたこの資格の将来を見切った必然的な流れというべきものなのか、は一口には言い切れません。」
大企業の組織内弁護士として働くというのは、雇用関係に入るということであり、私のような脱サラした人間から見ると違和感を感じる。
私は、イソ弁時代を含め十数年間他人の下で働いてきたが、ずっと「独立して仕事が出来ること」を一つの目標にしてきた。
「独立不羈」の精神は、弁護士に限らずどんな人にとっても重要だと思うが、「雇用関係の中の安定」という価値がこれを上回ってしまうとすれば、悲しいことだと思う。