京大植物園TODAY

京都市左京区の京都大学北部キャンパス内にひっそり佇む現代の杜、京都大学理学研究科附属植物園の日々の風景を紹介します。

吉田山西麓断層(花折断層):知らぬは大学の住人のみ?(「京都の活断層 第2版」京都市より)

2006年09月03日 05時20分44秒 | Weblog
京都市発行の「京都の活断層 第2版」(平成14年)口絵「宇宙から見た京都盆地と活断層」。京都にはたくさんの活断層が集中しているのですね。そのうちの一つ、花折(はなおり)断層の一部が京大植物園を含む京大北部キャンパスを貫通しているそうです。

以下は、同報告書より引用した、「花折断層帯」の概要についての説明です。(「京都の活断層 第2版」Ⅱ.京都盆地周辺の活断層の詳細; 1.3.活断層(2)花折断層帯:p.52.)

花折断層帯

京都市周辺で最も著名な本断層は、丹波高地と比良山地との間の直線的な北北東走行の断層谷を形成する。本断層系の北端はしが滋賀県今津町水坂峠付近で、安曇川の谷にそって南下し大津市の花折峠を通過、京都市大原、八瀬を経て岡崎まで連続し、全長約50kmに達する。京都盆地内では、左京区修学院から北白川、京都大学北部構内を通過、吉田山西縁を限って岡崎付近に至る。しかし、大津市途中付近の屈曲部のを境に北部と南部に区分される。トレンチ調査によって、南北両側で別々に活動したことが判明し、二分するのが適当と考えられる。南部の長さは約20kmである。また、吉田山南端から左ステップし、東山山地の西縁を桃山まで約10km連続する桃山断層帯が 連なる。直下型地震発生の被害想定によると、木造家屋の全壊は15万棟に達するとされ、最も注意を要する活断層といえよう。