美しい夕焼け

美しい晩年を目指して

「復讐には天使の優しさを」

2020-07-03 14:09:18 | 本・映画

アイザック・ディネーセンの「復讐には天使の優しさを」を読みました。

アイザック・ディネーセンは、20世紀のデンマークの作家です。本名はカレン・ブリクセンで女性ですが、アイザック・ディネーセンという男性のペンネームでも小説を発表しました。

「アフリカの日々」という、アフリカでの自分の人生を描いた小説や、「七つのゴシック物語」のドラマチックな小説等で知られていますが、「復讐には天使の優しさを」は、二人の少女の不幸な境遇への転落から、自分たちの力でそれを乗り越える物語です。

少女小説というジャンルの物語で、人は天使の心を持っていれば、悪に打ち勝つというお話ですが、そのドラマチックな展開や、清純な美しい少女たちや悪人たちの存在感にドキドキします。

この小説が発表されたころのデンマークは、ナチスの占領下にあり、人々は重苦しい思いでいたそうです。そこに、この善は悪に勝つのだという、美しい少女たちが幸せになるのだという物語は、人々の心を慰めたそうです。

私は、ディネーセンの小説を30年くらい前に読んだのですが、この頃、また読んでみたいと思い、再読しました。

主人公の二人の少女の性格はまるで違い、天使の心を持ったルーカンと、様々な状況に動かされて戦ったり感動したりするゾジーヌとが、二人で力を合わせていくのですが、私は天使の心のルーカンよりも、生き生きと感じやすいゾジーヌのほうが好きでした。

お話の面白さや登場人物の存在感などは、カレン・ブリクセンの研ぎ澄まされた知性や豊かな人生などから生まれているのだと思います。読んで、わくわくドキドキ、そんな面白い小説でした。

「アフリカの日々」や「七つのゴシック物語」も再読したいと思います。


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薔薇のお仕事

2020-07-01 16:28:48 | 薔薇と庭

薔薇は手を入れるだけ美しく咲きます。

肥料・消毒・剪定・誘引・水やり、どれも大切な薔薇のお仕事です。

私は、病気をしてから、薔薇のお仕事をほとんどしてきませんでした。

去年と今年は、妹が手伝ってくれて、冬の元肥をしたので、少し花が多く咲いたと思います。

でも、そのほかは、何年も何もしなかったので、枯れた薔薇もありますし、弱ったり、花がほとんど咲かなかった薔薇もありました。


今、私は毎日朝7種類のお薬を12錠ほど飲んで、夜も3種類のお薬を5錠飲み、睡眠薬も飲まないと、1時間ごとに目が覚めるという状態です。

母が毎日朝、「こんなにお薬を飲むなんて」といいます。

でも、飲まなければ、きっと今より状態が悪くなるのだろうと思いながら、飲んでいます。

膝から下の足も手先もしびれていて、いろいろな不都合があります。足に力が入らず、歩くことが難しいです。いつも転ぶのではないかと心配しています。走ったり、かがんだりはできません。それでも、少しずつ歩く格好は良くなったと、母や妹は言います。

でも、一番大変なのは、体がだるく、ちょっとした仕事もなかなかできないことです。何かすると、休まなくてはなりません。痛み止めを飲んで、だるさを自覚しないようにして、家事などをしています。


先日、妹が、「薔薇のお仕事で今することはないの?」と聞いてくれたので、そういえば、今、花後のお礼肥えをするといいんだったっけ、と思い、伝えました。

草ぼうぼうの薔薇の下を、妹が草抜きをしてくれて、私が化成肥料をやりました。たった20本の薔薇の肥料やりです。それも、ただ肥料を花の周りにまくだけという簡単な仕事です。

それなのに、翌日、翌々日、体が痛くてたまりません。足もしびれて、痛いです。情けないことですが、これが病気ということですね。


妹が、この頃、薔薇のお仕事を手伝ってくれて、大変なことはみんなしてくれます。

わが家の薔薇たちは、この4・5年ほったらかしていたのですが、これからは少しきれいな花が咲くかもしれません。

薔薇がきれいに咲いてくれると、本当に嬉しく、幸せに感じます。

写真は2012年の豊かに咲いたつる薔薇です。上から、バレリーナ、春がすみ、ロウ・ブリッター、スイート・ジュリエット、アンジェラです。



コメント (2)
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