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「グインサーガ」16巻

2022-03-11 19:24:14 | 本・映画


去年の9月頃から栗本薫作「グインサーガ」を読んでいました。

「グインサーガ」は、全巻130巻あり、それもまだ未完ということです。栗本薫さんが、50代で亡くなったためです。

そのうち、16巻が再版され、それを読んでいました。

中原のパロという王国が中心に、様々な国の攻防があり、そこでいろいろな人達が活躍する物語です。

物語の始まりは、パロの「二粒の真珠」といわれた王子と王女の双子が、ルードの森で、頭が豹の戦士と出会うところから始まります。レムス(王子)とリンダ(王女)、そして、豹頭の戦士がグインです。

その後、ノスフェラスでのモンゴールとの闘いで、グインが素晴らしい戦士であることが分かります。そして、人とは言えないかもしれないけれども、人柄も大きく豊かでリーダーとしての力があります。その時に若い戦士イシュトヴァ―ンと、モンゴールの公女アムネリスが登場します。

アムネリスは、ノスフェラスの敗北の後、モンゴールに敗北したパロのクリスタル公アルド・ナリスと政治的結婚を父親の大公に指示されますが、アルド・ナリスに恋してしまいます。このあたりで、アルド・ナリスの弟マリウスが登場します。

レムスとリンダをパロに連れて帰るという約束をしたグインは、それを守るため、アルゴスという国に二人を連れて行きます。そして、自分が何者なのかを知る旅に出ます。そこで、アルゴスの王太子スカールが登場します。

これで主な登場人物は出てきました。そして、みんなそれぞれに美しく個性的で、大活躍するのです。

3千年の歴史を持つパロは、中原の豊かな国ですが、そこを北のモンゴールという新しく貧しい国が襲い、パロを倒してしまいます。王も王妃も殺され、アルド・ナリスは重傷を負い、モンゴールに征服されてしまいます。

その時、レムスとリンダは、パロの隠された機械で、アルゴスに送られるところをルードの森に行ってしまったのです。そして、パロは再興を目指し、アルド・ナリスを中心として、モンゴールを倒します。

それでも、レムスとアルド・ナリスとの行き違いや、アムネリスのモンゴール再興や、イシュトヴァ―ンの王になろうという野望や、マリウス(ディーン)とアルド・ナリスとの気持ちのすれ違い、ノスフェラスの謎などたくさんの解決しない物語があるのです。

一番知りたいのは、グインは何者、ということでしょうね。

栗本薫の物語は、心の大きな動きのままにほとばしるように伝えてきます。私は、ああこれは、物語る人が語ってくれているのだと思いました。

物語というものには、いろいろな欠点はあると思いますが、それでも、私はこの物語をとても豊穣な気持ちで読みました。

16巻までで、あとは販売していないのですが、121巻から130巻までは、販売していましたので、買いました。大体の登場人物の個性も分かっているので、そして、何を成し遂げたいかも分かっているので、その出会いや会話を楽しもうと思います。

私が好きな人物は、アルド・ナリスです。男性ですが、美しい女性のような美貌と知性、人には見せない暗く黒く輝く瞳のナリスに魅了されます。

栗本薫さんは、こんな世界を持っていて、すごいなと思います。知識と想像力が並外れているのでしょう。

私も、子供のころ、自分にこもって自分の世界を作っていました。今、年を取って、また物語の世界に遊ぶことが、楽しみになっています。


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