美しい夕焼け

美しい晩年を目指して

白い足の椅子

2023-04-03 16:46:12 | 私の日々
私は、ヨーロッパ風の家具を置きたいと思ってきました。繊細で、落ち着いた感じになればいいと思ってきました。イギリス風がいいかなーとも思ってきました。
 


それで、家具はそんな風なものを置いて、ヨーロッパ風のアンティークな雰囲気を気に入っていました。

でも、物は傷みます。夫が亡くなってから、もう贅沢はできないから、何でも我慢しようね、と母と話してはいるのですが、この頃私のデスクの椅子の背もたれの籐の部分が破れてきました。

洋服に引っかかるようになって、気になり始めました。これはやっぱり買い替えなくてはならないかと、思うようになりました。



物は、傷みます。人間だって傷んでくるし、動植物も傷みます。老いという名の傷みです。私や母のこと、チャーリーのこと、薔薇だって、30年の寿命といわれています。年を取ると、薔薇も勢いが亡くなり、花も小さくなるようです。

物は、生きているものほど、目立ちませんが、やはり衰えるし、寿命が来ます。私は、命のあるものも、無機質なものも衰えて、入れ替わっていくものだと思っています。

そして、わが家のリビングの机の椅子は、ちょっと衰えてしまったようです。そこで、おやつをちょっと(かなりかも?)控えて、椅子を買いましょう、ということになりました。

ところが、好みも変わるのです。今までは、イギリス風がいいよねーと思っていたのに、いつの間にかイタリア風がいいんじゃない、と思うようになりました。

今まで買ってきた家具屋さんでは同じようなものしか買えません。もし、家具を買うのなら、ここで買いたいと思っていたインターネットの家具屋さんがあります。そこでイタリア風を買おう! と思っていた家具屋さんが、3月に閉店することになりました。

かなりのショックでしたが、でも、椅子は買えます。パソコンの画面とにらめっこして、今までの椅子と同じくらいの大きさの椅子を買うことにしました。

 

白い縁取りの椅子です。とても素敵な椅子ですが、ちょっと大きい、足がでかい、部屋に入ると、椅子が女王様のように鎮座ましましているのが、目に飛び込んできます。

最初は、大きいねー、椅子ばかり目立つねーといいながら、慣れるようにと思っていたら、やっぱり慣れるのです。目はとても不思議な働きをして、きれいじゃない? とか、思うようになりました。

座り心地もとてもよくて、今は、ちょっと動かすのが大変なのですが、気に入っています。そのうち、何の違和感もなくなるのでしょう。ほかの家具と同じように、古びてくると、きっとそこにあるのが当然と思うようになると思います。



写真は、最初に買った椅子の写真、机の前に置いた写真、そして、白い椅子、机の前の椅子、昔は、机の上もきれいに片づけていたのですが、今は、もう元気がなくて、片づけの気持ちもなくなりました。写真を小さく切り取っているのは、書類の塊が見えなくなるように、という魂胆です。

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不愉快なこと

2023-03-19 14:07:08 | 私の日々
私の母は98才です。体も気持ちも元気です。物忘れはすごいなあというくらいにしますが、日常生活は自分でできます。

その母が介護保険を使って、訪問リハビリを受けています。先日、そのリハビリセンターの意向で、毎月看護師が訪問することになりました、といわれました。国の政策だとのことで、もう決まったことのように言われました。そして、費用も掛かるのです。

私は、母は毎月内科を受診しているので、看護師の訪問は必要ないと断ったのですが、決まったことだといわれ、おしきられました。

そのあと、ずっとあちらの都合での話ではないかと思い、何か不満が残りました。そして、私たちの都合は聞く耳がないということが、どうしても納得できませんでした。

母に聞くと、どうしてもリハビリをしてもらいたいという気持ちはないというので、それなら、リハビリを断ろうと決めました。

次の週に、私たちにも選択の自由があり、リハビリを解約したいといいました。

そうすると、すぐに今までのままだったらやってもらえますか、と応えました。リハビリを断られるのは困るというような返事でした。

私は、あまり強く言うのもどうかと思い、今まで通りなのでしたら、やってもいいですよ、といいました。でも、気持ちとしては、ではなぜ先週こちらの都合も効かず、そういう選択肢があるということも言わず、押し付けたのかということが、不愉快でした。

そういうことで、今まで通りということになりましたが、これから先、どういうことになるかはまだわかりません。

人は、力を過信することがあり、本当は一方的な力などないのだということを理解しなければならないと思います。同じ立場で向き合うことの大切さを、みんなが分かっていればと思います。

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無駄な政策

2023-03-08 15:23:38 | 私の日々
母は98才です。年にしては元気です。高齢による物忘れをします。でも、自分の名前や住所は書けるし、私たち家族のことはみんなよくわかっていますし、新聞や雑誌も読むことができるし、この前は朝日新聞の土曜日のクイズ数独をやっていました。

そんなですから、私は、母が認知症だとは思いません。社会的なことは、もうできませんし、日常的にもちょっと難しくなったこともあります。でも、やっぱり認知症だとは思えません。病気の私が一緒に暮らすことができるのは、母が自分のことをよくわかっているからだと思うのです。

私も母もいろいろな人と付き合うことが好きではなく、どこかに出かけるということは少なく、病院と美容院、と笑っています。

ただ、毎週1度リハビリに来てもらいます。その人は多分理学療法士だと思います。そして、3か月に1度看護師が来ます。

してもらうのは、体のマッサージ、そして、庭を一緒に歩くこと。私の病院に行く日に頼んでいるので、長い留守番が苦にならないようにと思っています。

その理学療法士が、看護師と一緒に来て、国の政策で、毎月看護師が来ることになるというのです。でも、看護師がすることといえば、血圧を測り、熱を測り、体調を聞くことだけなのに、それを毎月しなくてはならないというのです。

でも、毎月内科を受診しているし、元気だから大丈夫といわれているのだし、毎月看護師に来てもらう必要はないといったのですが、国からそういう風にするようにといわれているので、と押し切られました。

そして、それには、費用が掛かるのです。必要もないことにお金を出してやらなければならないというのは、とても理不尽な気がします。

そういう高齢者の健康にかかる費用を、無理やり徴取するというのは、どうしても納得できません。

国は、高齢者を大事にしなくてはならないと思います。生きてきて、年を取り、何も自分の思うようにならなくなった高齢者が、どんなに多いことでしょう。年金では、暮らせない高齢者が、たくさんいるという国は、貧しい国だと思います。

また、それを伝えるリハビリ担当者や看護師の態度は、とても不愉快なものでした。国からのお達しなのだからと、強引に認めさせようとするのは、自分たちのことだけしか頭にないように思います。

そのうち、リハビリはやめようかと思いますが、母が会う人があまりにも少なくなるのが、ちょっと心配です。外に出かける気持ちはないようだし、マッサージをしてもらうと気持ちがいいと言うものですから。

夫のことでいろいろな思うようにならないことがなくなったと思えば、今度は母のことです。生きているうちには、いつも心配事や思うようにならないことばかりがあふれているなあと痛感しています。

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人と会う

2023-02-23 13:16:16 | 私の日々
21日、2か月に1度の、定期的な検診に出かけました。

夫が亡くなったことで、お電話いただいたお友達が、久しぶりなので、会いたいといわれました。私の病院に行く日に時間があれば、会いに行きます、といわれたので、2時に血液検査を受けて、3時から診察と伝えると、じゃあ2時から3時の間に行きましょうといわれました。

それが、去年の11月の電話でのことでした。診察の日までにメールが来れば、来られるだろうと思っていたのですが、連絡がないので、来られないだろうと思っていました。

血液検査の後、妹とおしゃべりしていたら、ニコニコと笑顔が見え、ああジュンコさん、本当に久しぶりにお会いしたお友達でした。

彼女とは、母が囲碁の教室に行っていた時に知り合った方で、私より5歳年上の、私のお友達になりました。病気になる前は、時々お会いしていたのですが、病気になって、病院へお見舞いに来られた時にお会いしたのが最後に、7年の年月が経っていました。

7年間、時々メールやお葉書で、連絡は取りあっていましたが、実際に会うのは、7年ぶりのことでした。

78才になられた彼女は、英語でおしゃべりもできる方で、好奇心の強いチャーミングな方です。いろいろなおしゃべりに、いつも楽しい思いをしてきたのですが、私が病気になってからは、会うこともできなくて、いつも会いたいねといってきたのです。

7年会わなければ、とまどうかもしれないと思っていたのですが、ああ彼女だ、と思い、そして、昨日会った友達のように、おしゃべりが弾みました。

1時間足らずの時間でしたが、それは、本当に楽しく嬉しい時間でした。人は、何年会わなくても、一人の人として知っている人とは、その存在そのものに出会えるのだと思います。

私は、この頃、出かけることといえば、2か月に一度の自分の病院、1か月に一度の母の病院、それから、3か月に一度の美容院、お買い物に月一度くらいのことです。

会うのは、母とチャーリー、妹夫婦、年に一度か二度の甥や姪の家族、何年かに一度の沖縄のお友達、美容院の仲良しの美容師さん、チャーリーが美容に行くペットショップの方、そんな限られた人としか出会いません。

そして、それ以外は、事務的な出会いなので、お友達とおしゃべするということが、とても幸せなことだと強く感じました。

人が、人に、出会うことができれば、それは、豊かで満ち足りた時間になるのだと思います。そんな時間が、時にはありますように、と思ったお友達との時間でした。

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電気代に驚いて

2023-02-17 13:47:08 | 私の日々
今月の電気代の請求書を見て、びっくり仰天、でした。

わが家は、暖房はエアコンがほとんどで、いつも老人二人のくせに、高い電気代だと人に言うのもはばかられるほどだったのですが、それが今月の請求書は、思っていた電気代の1.8倍ほどになっていました。

12月分だったので、温かかったのになあと、請求書を見ていると燃料費調整額という、よくわからない項目がとても高いのです。それからインターネットで調べたりして、なんだかよくわからないけれども、そうなのかという感じでした。これから1月2月ともっと高くなるだろうと思うと、目の前真っ暗という感じです。

わが家は、母も私も遺族年金があり、少し貯金もしていこうと思っていたのです。

でも、こんなに電気代が高くなって、それと共に、他のものも高くなっていたことに気づきました。食品や日用品は、生協でほとんど買いますが、去年の半ばあたりから、今までの金額より高くなったと思い始めていました。やはり1.5倍くらいになっています。

年金だけで暮らしていくことを思えば、何もかもが1.5~1.8倍になってしまうと、どうしようと思います。貯金なんて、夢の物語ですね。

あまり金銭的にきちんとしていない私と母ですが、この頃は、閉めること、消すこと、にとても気を使います。年齢的に、我慢はちょっとかわいそうなので、無駄なことを止めようと思います。

何とか年金とわずかな貯金だけで、暮らしていこうと思うなら、気を引き締めて、やっていかなくてはならないなあと思っています。

世の中の老人や障碍者など、弱いものが生きていきにくい世の中に、ますますなっていくようです。ウクライナの戦争が終わったとしても、きっと元通りにはならないのでしょう。

電気会社などは、自分たちの都合で独禁法に触れるようなことをし、その罰金は、消費者に負担させるというような意地汚いことばかりしているのに、と憤りを覚えます。

電気会社ばかりではなく、大きな会社などは、そういうことばかりしているのだろうと、それを全部消費者に負担させているのだろうと、やりきれない思いで一杯です。

老人が生きていきにくい日本は、つまらない国だなあと思います。それを何もせずにいる政治家など、何を見ているのだろうと思います。

私たちは、そんな日本で、何とかやっていかなくてはならないのだと、情けない気持ちで思っています。

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