バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

別所温泉、齋藤旅館にて

2015-07-25 19:08:13 | 別所温泉
 今年の高校生の信州夏合宿は、例年より早く7/21~7/24に行われた。
 関東と同じ19日に信州は梅雨明けし、夏合宿らしい青空の下、恒例のBBQや登山も予定通り行われた。選手達にとっては『大変』な日々だったかもしれないけれど、別所温泉で過ごす4日間はあっという間に終わってしまい、昨日雷雲に包まれている野田に帰ってきた。

 やっぱり信州はいい。
 軽井沢、佐久を過ぎ小諸のトンネルを抜けると右に浅間山山麓が広がり壮大な景色が広がる。左側眼下には佐久平から遠く美ヶ原やアルプスを望む。取り囲む、織りなす山々がブルーのグラデーションを重ねる。
 だから私は青が好きなんだと思う。
 バスに乗っている子ども達が小諸のトンネルを抜けた瞬間歓声を上げるかと思いきや、大概は寝ているというのだから、それは残念。
 この景色に包まれると、「ふるさとに帰ってきた!」を実感する。

 そうやって数日が瞬く間に過ぎ、帰る日がやって来た。
 こんな日の夕方は群馬や埼玉で雷雨に遭いそうだからと、少し早めに帰路についた。
 途中東御のSAに寄りお土産を買い、長門牧場のソフトクリームを食べていて気づいた。

 「忘れ物した!」
 ここまで来て戻るか。しばらく逡巡した挙げ句引き返すことにした。一つ先の小諸ICで降り、小諸ICですぐさま乗り、「帰ってきたぞー」を思わせる景色を複雑な気持ちで堪能し、このまま野田に戻るのをやめて別所の人になってしまおうかという気に少しなりながら上田を目指した。
 
 誰もいない実家に入り、忘れ物をバッグに収め、せっかくここまで戻って来たのだからやり忘れたことを一つ済ませようと思った。
 それは高校生達が合宿中お世話になった齋藤旅館に挨拶すること。
 今回は期間中一度も顔を出していない。
 合宿最終日の晩、女将さんが30回目の合宿を記念して選手みんなにケーキをプレゼントしてくれたというのだから、格別な取り計らいにお礼を言わずに帰ってしまったことを後悔していた。
 こうやって戻ってきたのは何かのご縁かと齋藤旅館に向かった。
 高校生が立った後の宿は、次の客を迎える前で静まりかえっていた。きれいに掃き清められた玄関が開け放たれていたので、正面から声をかけるとあいにく女将は留守だったが旦那さんに挨拶することができた。

 別所温泉は信州最古の温泉地で、歴史的建造物に囲まれた由緒ある温泉地である。そこの旅館が高校生の合宿に部屋を提供するなんて、当初はどこも引き受け手がなかった。
 ただ一つ齋藤旅館だけが受け入れてくれた。
 そうして続いたこの30年(正確には29年)。
 旅館入り口に「西武台千葉バドミントン部ご一行様」と看板が立つと、それは地元の風物詩になっているらしい。

 何事も続けることはたいしたもんです。
 お互い元気で、また来年よろしくお願いします。




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