Mooの雑記帳

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7月6日(土) 池田町の人口減少問題(その1) 20代、30代の人口の推移

2024-07-05 22:58:33 | 日記

先日予告した、池田町の人口減少問題。
人口全体の推移については、これまでもここで書いてきましたので、後日に改めて詳述することにして、今日は池田町の現状に限って、20代、30代の人口の推移と、それに関わる20代、30代の転入者、転出者の推移について、考えて見ることにします。

(1)20代、30代の人口の推移
池田町の20代、30代の人口と、参考までに隣の松川村のデータも合わせて調べたものが次の表です。(以下の表にはPDFファイルがリンクされています)

 

20代の人口は2000年(H12)年をピークに直線的に急速に減少しており、2023年ではピークの半分にまで減っています。これに対して、松川村は同様に減少局面に入っていますが、2008年(H20)あたりから横ばいになっており、その年を境に池田町と入れ替わり、100人以上の差が生まれています。
30代の人口では、若干の差はあっても、2015年(H27)までは同じような増減の推移でした。
ところが、2015年(H27)を境に池田町の30代の人口は急降下、松川村は2019年(R1)あたりから横ばいに転じ、2023年では池田・松川ですでに300人近い差が生まれているのです。
2015年を境に、一体池田町で何が起こったのか。

(2)20代、30代の転入者・転出者の推移
2015年に30代となる世代は、それを遡る2005年から2010年には20代だったわけで、過去の20代がどのような状態だったのかを見ておく必要があります。
池田町人口ビジョンでは、「出生数に影響を及ぼす20 代·30 代の女性に着目し」と女性のみの転入・転出についてだけ調べていますが、それなりに意味はあるとしても、男がいなければ結婚もできないわけですから、ここでは20代、30代の男女計の全数について調べておくことにします。もちろん、男女別の統計もデータとしては調査済み(詳細データはこちら)です。

 

政府統計では2012年以前のデータは存在しないので、2012年から2015年あたりを調べてみると20代の転入者に対して転出者が約2倍に上っていることがわかります。その傾向はぞれ以降改まっておらず、最近ではさらにひどくなっています。30代になってからの転入・転出のバランスにはあまり変化がありませんから、おそらく過去の20代の転出超過が極端になってきたことが、30代の人口減少に直結していると思われます。この点は、もっと詳細に分析し、原因を突き止める必要があるでしょう。同時に、松川村で、30代の人口を維持している理由も追跡し、その教訓から学ぶことが大事です。

1つだけはっきりしていることは、20代の池田町からの転出が転入の2倍以上に達している状態を改善しない限り、結婚適齢年代の若者が先細り、出生者数の減少にも歯止めがかからないということです。

第6次総合計画(後期)の策定にあたって、私は以下のようなパブコメを提出しました。

パブリックコメント全文 

その結果、以下のように一部の記述は受け容れられましたが、20代、30代の動向に注目を払っておらず、またその改善策として一般的な記述に留まっており、全体としては池田町の深刻な現状に照らして分析は全く甘いと言わざるを得ません。

この背景には年間60~70 人台の出生数だったものが平成 29 年ころから落ち込み、20 人台となっていることや均衡していた転入転出者が転出超過になってきている実態があります。この傾向は今後さらに加速し、令和 12 年(2030)には高齢化率は 40%を超え、令和 22 年(2040)には総人口が約 7,200 人となるなど、大変厳しい予測がされています。
移住・定住の促進、出産・子育て支援、交流人口の増加およびふるさと産業の育成・創出などの取り組みを強め、人口減少を抑える必要があります。

こうした町の基本計画の再改定を含め、真剣に実態の把握につとめ、他市町村の経験にも学び、可能な限りの手を打つことが必要です。

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