Mooの雑記帳

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4月22日(水) 沖縄辺野古はいま

2020-04-22 23:18:14 | 沖縄

新型コロナウイルス感染症という禍が、これまで見えなかった、いや見ようとしなかった政治、経済、文化などのさまざまな構造的なゆがみや後進性、とくにこの国での政治のをあぶり出している。医療現場で働く医師・看護師・検査技師たちが身をもって感じており、芸術・文化に携わる人々も同様だろう。

長い間ここで触れて来なかった沖縄の辺野古の現場はいったいどうなっているのか。
北上田さんの報告によれば、五洋建設、大林組、清水建設といった受注業者の従業員に感染者が出て清水建設でも死者が出ており、玉城知事は工事の中止を求めたが、防衛局は「状況の整理を行うため」としてわずか1日工事を止めただけだといいます。防衛大臣に至っては記者会見で「工事を止める考えはない」と開き直っているのだそう。

下は4月8日の抗議行動の様子(北上田さん撮影)。以前と変わらない基地前の様子です。

よく見てほしいのは何十人もの警備会社の要員が間をつめて並んでいること。工事車両が入る時間になると基地の中からこれまた大勢の若い機動隊員が出てきて市民の排除にかかる。警備員はここだけではありません。琉球セメント桟橋の入り口でも、土砂積み出しの本部港でもやはり大勢の民間警備員が並んでいるのです。

この警備員と機動隊のために一体どれだけの国のお金が使われているのか。
昨年末のデータですが、昨年12月25日に防衛省が示した辺野古新基地建設総費用は当初の2.7倍の約9300億円と提示しました(しんぶん赤旗12/27)。うち警備費は実に20%近い約1700億円なのだそうです。

沖縄県民が新基地反対の意志を何度も明確に示しているのに、工事費をほとんど青天井にし抗議する住民を「妨害勢力」とみなして工事を強行する安倍政権のこの姿はもはや醜悪ですらある。このような工事は不要不急であるだけではなく無駄かつ有害であり、即刻取りやめてそれらの予算をコロナ対策にすべてつぎ込むべきでしょう。

ところが、現在基地建設がどうなっているのかはコロナの影に隠れて全く国民の目には触れません。
現在の局面の最大のポイントは、大浦湾の工事に関わる設計変更書を4月21日防衛局が沖縄県に出したこと。
大浦湾内で軟弱地盤が見つかり、それに対応した工事変更を余儀なくされたのですが、大量の砂杭が打ち込まれ、これまでとは比較にならない程の土砂が投入されることから、これは自然破壊そのものです。
北上田さんは次のように怒りのコメントを出しています。

県の全職員がコロナ問題で不眠不休の努力を続けているその真っ最中に、設計概要変更申請提出を強行したのだ。県民の命と暮らしが脅かされているというのに、何故、今、設計概要変更申請か? 少なくとも緊急事態宣言が終息するまで何故、待てなかったのか? 今なら、県もきちんと対応できないからチャンスだと考えたのだろう。政府はこれほどまで腐りきっているのだ。

この国の政治の愚かさをこの工事はあぶり出しています。
こちらは琉球新報による設計変更書提出の記事です。

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