Mooの雑記帳

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12月13日(火) 日本終末時計

2022-12-13 21:18:54 | 日記

NHKのニュースや大手テレビ、全国紙などは、5年間で43兆円の軍事費をすでに既定方針であるかのように伝え、その増税の方法、財源の捻出方法が問題になっているのだと印象づけようとしている。

平野啓一郎氏:「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」という政府見解を、完全に無批判に、ほとんど一言一句変更せずに繰り返し、だから防衛予算増額なのだと、政府広報に努めている記者は、頭冷やしたらどうか。ジャーナリズムでも何でもない。外交の議論が一切無い。

ただ、その中で、東京新聞は「安全保障、国民巻き込んだ議論必要 武力によらない道筋を…憲法や軍縮の専門家らが安保3文書の対案提言へ」として、有志15人による「平和構想提言会議」が安保3文書への対案を準備(15日に発表)していることを報じている。この例に見られるように地方紙は政府の暴走に重大な懸念を示し、厳しく批判しているのはまだ救いだ。

岸田政権の軍事前のめりは、統一協会まみれになっている自民党の窮状や物価高に苦しむ国民の不満を対外的な緊張を前面に押し出すことでそらし、海外の驚異に備えるにはこれだけ必要なのだと国民を納得させようと言うのだろうが、事はそんなに簡単ではなく、上のような一方的なやり方がすんなりと通るわけがない。
岸田の不支持率はさらに更新する。事実、夕刊フジの緊急アンケートでは、増税を許容できるが「4.6%」、絶対反対が29%、税増収や防衛国債によるが64.4%。アンケートの取り方では、もっと厳しい結果が出るだろうことは明らかだ。

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国政であれ、地方政治であれ、リーダーに必要なものは「知性」ではないかと私は常々思っている。知性とは知力と品性の統一であり、知性に属するのは分析力、総合力、大局観、歴史観、科学だけではなく芸術文化への造詣などが含まれる。品性は、人々の苦しみや喜びへの共感力や不正義を許さない厳しい目などだ。

もちろん、全てを兼ね備えた理想的な人物などいるはずがないと言われるかもしれないし、むしろ逆にこの国民にしてこのリーダーという方が無難で安心できるという見方もないではない。
だが、私の求めるものへ一歩でも近づきたいと願う志を抱く政治家であれば、まともな政策を模索出来るはずだ。そして、そうしたリーダーは、ある日、志のある1人の人間が現れ出るものではなく、同じ志を持つ多くの人々によって生み出されるものだということ。現在の政治=政治家とりわけ自民・公明・維新などの政党・政治家の不毛は、ある意味で国民の意識・行動の不毛の結果なのだということ。これが私の現在の状況の率直な受け止めだ。

多くの心ある人々の存在は知ってもいるし、日々運動の中で生み出され鍛えれてもいるが、残念ながら多くの国民への影響力という点では極めて不足しており、社会進歩への反動を食い止める力にはなり得ていない。重大な局面になったときに、この力が試されもし、動力にもなる。                                                          

決して望むものではないし徹底して抗う必要があるが、結果として、日本が戦争に巻き込まれ悲惨な状況に陥る可能性は一段と高まっている。日本終末時計があるとすれば、何分・何秒前を示すのだろうか。