・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

高水

2010年12月17日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
八ッ場ダムはおかしな具合になってしまった。
ときどきメディアで取り上げられるとき、質問の中で「たかみず」という言葉が記者から発せられる。
変な言葉だなと思って調べてみると、高水と書くのをたかみずと読むこともあるらしい。

治水計画で、河川の水量が増したとき、もっとも高く水位が上がった場合はここまでという、計画上の水位を表すのに「計画高水位」(けいかくこうすいい)という言葉を使っている。
そこから高水という部分を抜き出して専門用語めいた言葉にしてしまったのではないかと思う。

川の水かさが増してあふれ出れば洪水になるが、増えただけでは洪水ではない。
川の水は多かろうと少なかろうと川の水であって、増えたとき、減ったとき、普段のときそれぞれに名前はついていない。
はなはだしく増えたときの水をとくに「こうすい」と言うのも変だが、それを「たかみず」とわざわざ読み替えるのも奇異な言葉遣いである。
水位の高いのは状態だから、水かさが増したと言ったほうがずっとわかりやすい。
水利や河川工学には素人の記者が、専門分野に首を突っ込んでいる振りをして気取ってものを言おうとするから言葉がちぐはぐになるのである。

言語再生専門学校のようなものを設けて、ことばを主にした仕事をする人たちを再教育したらどうだろうか。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿