ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

婿とジジャジー

2007年01月16日 | その他

 小正月の1月15日には、故郷(といってもいいのかな~)十日町市の、松之山地区で、伝統の「婿投げ」がありました。前年に、松之山地区の娘を嫁にもらった婿が、雪山から、5メートル下の崖まで投げ落とさせるという、恐ろしい伝統行事です。もちろん、雪が積もっているので、怪我をすることは(まず)ありません。…私たちが子供の頃は、冬になって雪が2階まで積もると、学校の2階の窓から雪の中にダイビングして遊んだりしたものです。…高校生になってもやってたな…(-_-;)。

 松之山の「婿投げ」は、「よそものに婿をとられた腹いせが形を変えた」云々と書いてありますが、もちろん、他人同士が一気に仲良くなるための無礼講でしょう。嫁を投げると、シャレにならないのでしょうな(^_^;)。入り婿(妻の家に入籍する夫)も、婿投げの対象になるのかどうかは不明。入り婿は嫁と同じような立場なので、けっこうビミョーだと思いますけど…。

 インドでも、「婿」(=娘の夫)という単語はありますが、それより「ジジャジー」(女兄弟の夫)の方が、「婿」という日本語のニュアンスに近いような気がします。見ていると、嫁の家族は、婿をとても大事にして、娘が連れて実家に戻れば、婿はVIP扱い。特に娘の年下の兄弟姉妹は、「ジジャジー」「ジジュー」と、まとわりつき、惜しみなく愛想をふりまきます。妻の父親や年長の男兄弟も、婿にはとても気を遣っているのが、よくわかります。

 その代わり、「ジジャジー」「ジジュー」と呼ぶ相手の面倒は、きっちり見るのがジジャジー(婿)の勤め。去年インドに行ったときには、私もずいぶん大勢の「ジジャジー」の世話になりました。友達の姉妹の旦那さん、叔母さんの旦那さん、叔父さんの奥さんのお兄さん、などなど…大勢の「ジジャジー」に助けてもらって、旅行しました。

 日本では、女兄弟の配偶者はもとより、自分の男兄弟をあてにすることも少ないような気がしますが、どうでしょう?母は6人姉妹、2人男兄弟の長女ですが、最年長ジジャジーにあたる父が頼りにされている、というようでもありませんでした。それでも、母の父(祖父)が来れば、日頃無愛想な父も、多少愛想をよくして、「努力している」のは、子供の私にもわかったくらいです。嫁姑ほどではないにせよ、義理の仲というのは、なかなか難しい。

 気を遣ったり、無礼講で心の垣根をはずしたりして、新しい人間関係を構築していくんですね~。

 松之山の「婿投げ」出場者(?)は、毎年公募しているそうです。


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2 コメント

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Unknown (akberlin)
2007-01-17 17:42:38
今年はドイツは暖冬で雪不足ですが日本はどうですか。
婿投げが出来るくらい積もっているのでしょうか。
地球温暖化で雪が少なくなったらこの習慣、アブナ過ぎて
出来ませんね・・・。
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地球温暖化の影響 (とーこ)
2007-01-17 22:19:27
akberlinさん

今年は新潟は雪が少なかったようですが、また最近、積もってきているようです。中越地震の年も、次の年も大雪で、雪で潰れた家も多かったし、そうでない家も、除雪費用がバカになりませんでした。しかも、なんと、近年の大雪は、地球温暖化のせいだそうです!

スキー場はあまり雪が降らないと困るんでしょうけどね~。
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